YANO's digital garage

Copyright ©YANO All rights reserved. https://www.bravotouring.com/~yano/

Last-modified: 2024-04-17 (水)


[一語一絵/旅日記/波照間2005秋]

パティローマへの旅 - Leg 3 / 2005-10-29 (土)

静けさ漂う朝のニシ浜
8:39 ニシ浜にて

7時に起きた。正確に言うと、起された。炎天下で丸一日遊び、陽にも焼けたおかげで爆睡してたようだ。

朝食を済ませた後、また自転車を借りて外出。集落をブラブラしながら何となくニシ浜へ。朝の静かなニシ浜を独り占め…と思いきや、一人佇む先客が。

見覚えのある雰囲気に、ん?と思ったら「けだもと荘」に泊ってる彼女じゃん。今朝の飛行機で島抜けなので、わざわざ1時間だけ自転車を借りて見納めに来たそうだ。やっぱり魅惑のニシ浜に魅せられてしまったらしい。

ニシ浜をバックに写真を撮ってあげた後、後ろ髪を引かれる思いで彼女を見送る。それにしても初めて来て2日間とも最高のお天気に恵まれるとは運のいい女性だ。

刻一刻と陽が高くなると共に気温は30℃を軽く越える勢い。浜辺の風は心地好いものの、いざ日向へ出ると10月末とはとても思えないほど暑い、暑い。

9時20分頃にはへ移動。売店で「さんぴん茶」の500ml PETボトルを買って喉を潤す。1/4ほど飲んだあといつものヒップバッグへ。この暑さでは30分もしたらすっかり人肌になってしまうが止むを得ない。前回はステンボトルに移していたのだが、今回は忘れてしまったよ....。反省。

上昇するBN2アイランダー
10:23 波照間空港にて

9時40分の高速艇で島抜けする埼玉の御夫妻を見送った後、波照間空港へ向かう。港からから空港までは4.4kmの距離、島をおよそ1/3周する勢いだ。

お世辞にも軽快とは言い難いけだもと5号に鞭を入れ、早くも炎天下の様相を観せる一周道路をアームストロングよろしく疾走…というスピードにはほど遠い速度で頑張る。だって、あち~だよ。無茶したら脱水症状で死んじまうだよ。

空港まであと1kmほど…というところで機影が観え始めた。「やべぇ、間に合わないか!?」と思いつつペダルを加速するが、努力をあざ笑うかのようにアイランダーはそのまま北からアプローチに入って程なくランディング。またしても着陸シーンを撮り逃してしまう結果に終わったが凹んでいる暇は無い。「今日の大義はお見送りだ」と、気を取り直して急ぐ。

10時に空港着。なぜか今日は空港売店が閉まっていてフレッシュジュースを飲み損なったのは残念だが、搭乗検査の前に着けたのはラッキーだった。待合室で佇む彼女と無事惜別の言葉を交わした後、炎天下の滑走路端へ移動。

10時20分過ぎ、蒼い空に吸い込まれるように飛び立ったBN2アイランダーに手を振る。果たして彼女の目には届いただろうか?

ニシ浜
11:16 ニシ浜にて

別れの寂しさと出逢いの喜びは表裏一体。今日もまたどこからか旅人がやってくる。

天気予報ではお天気は下り坂の気配で午後から曇りの予報。島中心部の集落を抜けて、何はさて置き11時に再びニシ浜へ。

高速艇でやって来た人達で、また賑わいを取り戻していた。賑わっているといっても、ファインダーをどこへ向けても誰かが入るという程度。福岡都市圏のそれと比較してもガラガラどころでは無い空き具合。それゆえ、ここで海の家をやったところで商売は成り立たない。

ぼけら~、っと時間を浪費していたらいつの間にやらお昼。もうシマ時間に馴れてしまったか!?ヤバイ。

お昼は昨夜のジューシーの残りでおにぎりを作ってもらっていたのだが、気が付いたらお茶を飲み干していたので再び港へ移動し、船客待合室でニュースを観ながらランチを済ませる。

防波堤から観る海
12:33 波照間港にて

さぁて、午後はどうしようか?と思案するものの、取り敢えずまだ曇る気配は無さそう。陽が高い昼前後がもっとも海の色がキレイに観える時間なだけに、やはり海へ行っとかないととニシ浜寄りの防波堤へ。

下地島空港端の海の色にも良く似たこれこそエメラルドグリーンという深みのある色は、観る者を吸い込んでしまうような一種の魔力にも似たものを感じる。

何も考えずにうすらボケ~っと観ていたい気持ちはあったものの、強烈な陽射しに刺されるような痛みを訴え始めた腕と足がそれを許さず、20分ほどで撤収。

そしてまたまたニシ浜へ戻って東屋で物憂げに佇み、土曜の昼下りをのんびり過すのであった。

その後も雲は現れるものの特に天気を崩すようなものでは無く、まだまだ空は夏の気配全開。

そろそろ自転車で走り回るのにも疲れてきた、と言うより何となく暑さに負けて夏バテの気配すらある。11月になろうかというのに夏バテの身体で帰ろうものなら非難轟々。御近所様から3代は恨まれようというものだ。というわけで、ニシ浜に別れを告げる。

灯台とサトウキビ畑
15:56 波照間島にて

島で唯一のお土産屋さん「モンパの木」の隣にできたガーデンパーラー「みんぴか」へ。壁の最上段に燦然と輝くカキ氷メニューが季節のなんたるかを物語るようだ。中でも「黒みつスペシャル」がオススメだという事はネットでリサーチ済みだったのだが、いかんせんカキ氷は後を引きそうな気がして激しく躊躇。

結局シークワーサージュース400円をチョイス。柑橘系のサッパリとした味が、どことなく気だるい身体にしみわたる。ある意味癒し効果があるようだ。

みんぴか シークワーサージュース400円

気温は相変わらず30℃を越えて容赦無いが、心無しか風が涼しくなってきた気がするのは、やはり天気が下り坂なのか。

宿へ戻って汗を流した後、観光から戻ってきた人と挨拶を交わしつつ、夕食の時間までテラス?でゆんたく。それなりに宿泊者はいたのだが、意外に印象が薄かったのはちょっと残念。

星空観測センターへ行ったメンバーが戻るのを待っていたかのように雨が降り出した。結構雨脚も強いが、それ以上に風がスゴい。明日の朝には前線が抜けて収まるハズなので、日本最南端の雨もまた乙なものだ。そう思う事にしておこう。

【参照】
●美ら島物語 http://www.churashima.net/
波照間島
●Mapion http://www.mapion.co.jp/
2004 夏特集[知る夏] > 波照間島