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Last-modified: 2024-04-08 (月)


[一語一絵/旅日記/波照間2005秋]

パティローマへの旅 - Leg 2 / 2005-10-28 (金)

快速モードで竹富島付近航行中
8:46 竹富島付近かな?

今朝は7時起き。窓の外に拡がるビックリするような青空に否応なく興奮が高まるものの、あくまでもクールに平静を装って身仕度を整えてチェックアウト。

730交差点のコンビニ「シーサー」で朝食を仕入れて離島桟橋へ。[External]安栄観光の窓口で波照間行きの乗船券をGet。

出航までまだ20分以上ある事を確認し、買ってきたパンと八重山ローカルの乳酸菌飲料ゲンキクールを桟橋のベンチで片付ける。そもそもは船で食べようと思っていたのだが、ゴミをわざわざ島へ持ち込むのが愚かな行いである事に気付いたわけだ。500mlを一気に飲み干すのはちょっとしんどかったが。

出航15分前。涼しかった気温もどんどん上がり始めてきたのでそそくさと冷房の効いた船内へ入り、前から3列目右側のシートに身を埋め、海の青さと空の青さを見比べる。

朝の便は日帰り観光客も多くて比較的混むのだが、波照間海運の「ニューはてるま」がエンジントラブルにより欠航している事も手伝って、通常より大型の「第3あんえい丸」も満席で出航した。

今日は風も無く海況は退屈な程穏やか。黒島付近までの記憶はあるものの、気が付いたら波照間港内。あまりに凪で揺れなかったのでいつしか夢の中へ沈没、爆睡したままだったという事だ。

安栄観光 石垣(8:30)→波照間(9:30) 往復5,700円復路10%OFF

定刻通りの9時半に入港。古くはパティローマと呼ばれた最南端の島、波照間島へ上陸は2年半ぶりだ。高速艇用の浮き桟橋が出来たという違いはすぐにわかったが、それ以外に違いは見当たらない。真夏かと思われる陽射しは石垣のそれよりもワンランク強烈で、一晩とは言え石垣で体を慣らした形になったのは良かったかもしれない。帽子も必携。

港の外気温は34℃。起伏は少ないとは言え、港から島の集落まで緩やかな上り坂を20分歩くのはちょっと大変だが案ずる事は無い。宿を予約していればクルマで迎えに来てくれている。

小ぢんまりとした待合室
9:56 波照間空港にて

早く港の隣に拡がるニシ浜へ行きたかったのだが、その後歩いて宿まで辿り着ける自信は無いので、「けだもと荘」のクルマに乗って取り敢えず宿へ。

宿帳を書いた後、空路で到着するお客さんを空港まで迎えに行くと言うのでドライブがてら付いて行く事に。波照間空港も言うまでもなく日本最南端の空港だ。

ま、日本最南端がどうのこうのと言うより、朝10時前後に一度離発着があるだけで、実は渡り鳥用ではないかと揶揄されるちっぽけな空港もまた見どころ。申し訳程度の売店も含めて待合室はバス乗場のような雰囲気だが、これでも1日1時間だけのピークだったりする。

波照間石垣のメインアプローチはやはり高速艇だが、空路の利用価値は意外と高い。

就航しているのが9人乗りのBN2アイランダーだけに気象条件によっては欠航する可能性も高いのだが、条件さえ良ければ飛行高度が低いぶん眼下にエメラルドグリーンの海が拡がる素晴らしい景色を手に取るように観られるメリットは大きい。

天気さえ良ければ飛行機をオススメしたい。そういう本人がまだ乗った事無いんだけど。f(^^;;

日本最南端の海
11:17 高那崎にて

ご夫婦とひとり旅の女性1人をお迎えして、今夜の宿泊予定者4名が勢揃い。

再び宿に戻った後、着替えてママチャリをレンタル。女性が波照間デビューという事なので取り敢えず最南端高那崎まで案内する事に。ホントは今回最南端行かなくてもいいかなぁ…と思っていたのだが、エスコートという大義名分があれば行かないわけにはいかんしね(笑)

というわけで、ペダルをキコキコ鳴らせながらのんびりポタリング。おしゃべりしながらなのでそれほど気にはならなかったが、自前の軽量MTBを持ってきた前回と打って変わって上りは結構しんどかった。やっぱギヤは欲しいかな。

10時45分高那崎着。記念碑のまわりにツアー客がたむろしていたので、突端まで岩場を歩いて断崖へ。陽射しは肌を刺すように強烈だが、それでも10月末なので内地の夏を思わせる程度に弱まっている。

断崖絶壁の下に拡がる海は吸い込まれそうな程透明で蒼く美しい。今日は東シナ海から吹く風も優しく、絶妙に気持ちいい。まったりした雰囲気を醸し出す先客の女性を交えて3人で、とりとめのない話を繰り広げる。

やはりこの島に来ると時間の感覚が違ってくる。気が付けばもう11時半を過ぎ、かれこれ1時間になろうとしていた。陽射しがいよいよキツくなった事もあり、ようやく重い腰を上げた。

青空食堂
青空食堂にて

さぁニシ浜へ行くべ!と思ったが、腹が減っては何とやら!で青空食堂へ行く事に。ここは前回来た時には無かった新しいお店なのでエスコートと言う割に不案内だったが、一周道路をニシ浜方面へ周っていると畑の中になんとなく普通っぽくない民家が現れる。

裏庭がガーデンテラスっぽく整備されて席を設けてある食堂はパッと観の外観は民家。壁に書いてある「青空食堂」の文字以外に目印になるようなものは何も無いが、狭い島社会なのでそこらへんにいるおじぃおばぁに訊けば大丈夫だ。なんくるないさぁ。

彼女が「タコライス」を、YANOは「しょうが焼き定食」をオーダー。どちらも600円だが、離島の観光客をターゲットにした食堂にしてあのボリュームはなかなか良心的。

元々は惣菜屋さんなので弁当を買ってニシ浜で食べるのもありだ。

青空食堂 しょうが焼き定食600円
TEL:0980-85-8133 竹富町波照間1142 土曜定休

ツノダシ@ニシ浜
13:30 ニシ浜にて

で、お待ちかねニシ浜へ。

どんなに高価な絵の具でも表現できないような色で観る者を魅了する海が待っていた。2年半前と同じ、いやそれ以上かも。いい意味で変ってない事に安心した。

気温は34℃と相変わらず容赦無いが、海へ入るには持ってこいのシチュエーション。水中ハウジングキットを装着したC-300をわざわざ持ってきた甲斐があるというものだ。木陰で着替えた後、シュノーケリングセットを身に付けて海へ。泳いだ…というより、水遊びしたと言うのが適当。

C-300で久々の水中撮影にトライ。水中は意外と明るい反面コントラストが低く、ハウジングと水中眼鏡を通すと液晶モニターではなかなか見え辛かった。ウェイトを身に付けてない事もありカメラを構える体そのものが波に揺らされて安定しなかったが、取り敢えず50カットを撮影。

この後、黒島竹富島でも潜る事を想定してスマートメディアの半分を残しておいたのだが、結局行かなかったのでその機会は無かった。ま、少し使ったらバッテリー警告が出た状況だったので、行ったところで殆ど撮れなかっただろうが。

1時間程で上がってシャワーを浴びた後、東屋に佇んで昼下りのアンニュイな雰囲気でまったり。多くの人が汗水流して働いているこの瞬間に、ひたすら「ぼけら~っ」と海を眺める贅沢を堪能する。

夕陽
18:00 波照間島にて

南西に新しくできた展望台へ移動して東シナ海に沈む夕陽を鑑賞。残念ながら最後は水平線上の雲に隠れてしまったが、結構イイ感じのサンセットだった。

さぁ行きは良い良い、帰りは暗い。狭い道路の一寸先はさとうきび畑。集落以外は街灯なんて皆無なので、基本的にレンタサイクルの夜間走行はご法度。刻一刻と迫りくる宵闇と競争するように走り18時20分に宿へ帰着。

夕食は広間で。地のモノを中心とした素朴な料理だが、評判通り味はなかなかのものだ。某宿のように殺人的な量では無いものの、ボリュームも結構多くて女性にとってはなかなか手強いと思われる。

当然ながらシチュエーションの妙も相まって、やはり福岡の沖縄料理屋で食べるよりウマいと断言できよう。おばちゃんのトークも軽快で、いい調味料だ。

昼間はそこそこあった雲も、夜になってスッキリ晴れてきた。いつしか天の川まで観えるほどだ。というわけで星空観測センターへ。初めてだったが望遠鏡より屋上に寝転がって観てるのが気持ち良かったな~。

宿に帰ってシャワーを浴びた後は、埼玉からのご夫婦とテラスでゆんたく。これもまた愉しからずや。

けだもと荘 1泊2食5,000円,自転車1,000/日円
TEL:09808-5-8249 竹富町波照間3114

【参照】
●美ら島物語 http://www.churashima.net/
波照間島
●Mapion http://www.mapion.co.jp/
2004 夏特集[知る夏] > 波照間島
●安栄観光 http://aneikankou.co.jp/
●波照間海運web http://hateruma-kaiun.web.infoseek.co.jp/