金曜日に気になったのが福岡空港調査連絡調整会議が福岡空港の離着陸過密化対策を「現空港の滑走路増設」と「新空港建設」の2対策に絞り込んだというニュース。
地元の西日本新聞でこそ有力3案の内容まで掘り下げてているが、「効果が大きい」とか「効果が小さい」とか抽象的。また「今後2カ月かけて住民説明会や地元経済団体との懇談会などで意見を募り、最終案をまとめる」と書いてるが、住民説明会って具体的にどうなってんのよ?
福岡空港調査連絡調整会議より |
まったく、肝心なところで役に立たねぇなぁ…
と思ってネット検索したところ、福岡空港調査連絡調整会議のWebサイトに資料が上がっていたのでざっと目を通してみた。
ちなみに、資料の6頁目に「福岡空港調査PI(ステップ3)に係る催しの実施日程(案)」があり、各地の説明会やオープンハウスなどのイベントスケジュールが公開されている。なお、10月21日には空港見学会も計画されているので、我と思わん方は参加されると良いだろう。
さて最も気になっていたのが、需要予測の数字。実績は旅客数実績表を見てもらうのが早いが、ピークだった平成12年の1956万人以降ここ数年旅客実績は微減傾向が続いていて、平成17年度の旅客数は1856万人で前年比でも0.07%減である。
さっそく昨年のPIレポートと比較したところ、2012年度の予想旅客数が2135万人から1828万人に、発着回数が16万回から14万回にそれぞれ下方修正されているのには驚いた。
確かに航空自由化で競争力を高める為に小型機や中型機で路線や便数を増やして利便性を高める傾向も考えられるし、航空貨物の存在価値も忘れちゃならないだろう。そういう観点からすると旅客数よりも、年間14万5000回と言われる発着回数が限界を迎える心配はある。また北九州空港や佐賀空港との棲み分けと言ってもバスアクセスでは「ニワトリとタマゴ」の例え通り簡単に話が進むとも思えないので、現実的には福岡空港も「どげんかせにゃいかん!」という気持ちはわかる。
何より、ちょっとアクシデントがあるとすぐに混雑して数十分遅れてしまうの不安定さは困るので、リーズナブルに拡張できるものならば拡張して欲しいのが正直な気持ちだ。
福岡市にも市営地下鉄での国際線ターミナルや東平尾公園へのアクセス、都市高速の空港ターミナル接続など、空港周辺の交通網整備も含めた都市計画を考えて欲しいね。
【参照】
●西日本新聞 http://www.nishinippon.co.jp/
┗福岡空港将来像 滑走路増設・新空港建設 2対策に絞り検討 調整会議 増設は新たに3案 2007年9月7日
●福岡空港調査連絡調整会議 http://www.fukuokakuko-chosa.org/
┣福岡空港の総合的な調査に係るPI(ステップ2)実施報告書(参考資料) 2006年12月
┗平成19年度 第1回福岡空港調査連絡調整会議 配付資料 2007年9月7日
●福岡空港ビルディング株式会社 http://www.fuk-ab.co.jp/
┗福岡空港の概要 >> 旅客数実績表