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Last-modified: 2024-05-07 (火)


[一語一絵/IT系]

東海道新幹線の緊急停止問題 / 2006-04-12 (水)

3月のダイヤ改正以降、東海道新幹線で列車の車載コンピュータによる緊急停止が発生していたらしい。

[External]日経ITProの記事によると

トラブルは大きく二つの要因で発生している。一つめが各新幹線に搭載したATC用コンピュータのメモリ不足。先行している新幹線の速度が相対的に速いと、自列車のATCの取得する相手位置の情報が増える。この情報を格納しておく領域が不足した結果、コンピュータが異常と判断したという。これが19件のうち 12件を占める。もう一つがATC用コンピュータの処理能力の問題。0.1秒以内に、先行列車と自列車の位置情報を同時に受け取ると、コンピュータが処理しきれず異常と判断するという。線路上のトランスポンダと呼ばれる装置から位置を取得している。このケースが3件あった。
という事だ。これだけの情報では問題発生ステージが仕様なのかプログラミングなのかは微妙だが、試験内容だけの漏れでなければ考慮漏れの類のバグだと言わざるを得ない。

もちろんバグそのものは喜ばしい事ではないが、ソフトウェア異常と判断するような想定外の状況においていずれも列車を停止させる処理が行われたという事から、ソフトウェアがフェイルセーフの思想に基づいて実装されている事が裏付けられるわけで、ちょっと安心した。

【参照】
●日経ITPro http://itpro.nikkeibp.co.jp/
東海道新幹線が車載コンピュータの原因で緊急停止、5月末までにプログラムを改善 2006年4月12日