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Last-modified: 2024-04-17 (水)


[一語一絵/ツーリング/2005]

日向Explorer - 神話街道を行く - / 2005-08-17 (水)

明け方の気温は実測で16℃まで下がり外気は結構肌寒かったものの、ドライテックのシュラフカバーのおかげでぐっすり。

6時半には撤収を始めたものの、東側の空を雲に遮られてしまいテントの乾燥に時間を浪費。ようやく積載まで完了したのは8時前。たった1日でバッテリー警告の出てしまったPHSを充電する為にDCインバーターを接続して、さぁスタートとエンジン始動。

しかし、約1年ぶりの登場となるDCインバーターのインジケーターが点かない。「ん?壊れたか?」とせっかく積んだ荷物を降ろしてバッテリーとの接続を確認すると、念の為にと入れといたガラス管ヒューズがしっかり切れていた…。がーん(>_<)。

冷静に考えてみるとしっかりヒューズが切れたのは安全策が功を奏したと言う事であり、作戦としては成功しているのだから何もガッカリする必要はない。強いて言えばここにきて新しいヒューズを入手するハメに陥ったというのは問題だが、幸いここはまだ高森町市街地。朝8時からオープンする[External]ホームセンター ナフコも近くにある。わずか15分程のロスタイムでDCインバーターが復旧。

案内板
ひむか神話街道にて

トラブルも簡単に解決できれば幸先良い印象すらあり、気持ち良くリスタート。高森トンネルを抜けR265を南下。旧矢部町・清和村・蘇陽町が合併した[External]山都町を南北に貫く2車線路は交通量の皆無。快適なスピードをキープして爽快クルーズ。

R218高千穂方面とR265椎葉方面との分岐点となる馬見原交差点のスタンド(JA)で給油123/L円を兼ねてトイレ休憩。

ここでひむか神話街道はどっちに行けばいい?と訊いたところ、「もう少し高千穂方向へ行ってGパークのところから入る」という回答。Gパーク六峰街道の入口なのは知っているので飯干峠を越えるR503の事を指しているのだと理解した。

R265椎葉方面だと思ってたので訊いて良かった。ただ、六峰街道の入口であるGパークをわざわざ持ち出してきたのが微妙に引っかかるのだが....

そういえばここのSSギャル、すれた街のコギャルと違って素朴かつ純真な雰囲気でなかなか可愛いかった。バイトの割には受け答えもしっかりしていて、久しぶりに気持ちの良い「ありがとうございました」を聞いた気がした。ショートパンツの足元は絶滅危惧種のルーズソックスだったが(笑)

案内板
度川大橋を振り返ったとこの案内板

9時リスタート。で、R218高千穂方面へ向かうとすぐに「↑ひむか神話街道」の案内板が現れる。しめしめ。

R503Gパークへ右折するはずの交差点でも「↑ひむか神話街道」とあくまで直進指示。おや?このままだと高千穂に行っちゃうじゃん?と逆方向の案内板を見るとそれもまた「↑ひむか神話街道」と逆向きに直進....

ここでひむか神話街道が最初の予想通りR265椎葉からR218高千穂に繋がっていた事が判明。言い換えるとスタンドの兄ちゃんは六峰街道と勘違いしていたと言う事だ。

馬見原交差点まで戻ってR265へスイッチ。五ヶ瀬川沿いの2車線路はやはり交通量皆無で思う存分に快走。日本最南端のスキー場を有する事でも知られる[External]五ヶ瀬町。そのまま走り切って全長2777mの国見トンネルを抜けると、[External]椎葉村だ。

秘境と言われた[External]椎葉村も今や馬見原から1時間弱。まぁ、距離にして33kmなので現代としては何も驚くに値しないのだが、国見トンネルが開通する1996年8月まで、つまりは僅か9年前までは更に1時間を費やす峠越えを強いられていたのだから、やはり秘境と言って過言ではない。

昨年秋の台風による災害復旧工事が続いているこの地域。2001年に通った旧道の国見峠も例外ではなく、ちらりと目に入った看板には「当分の間全面通行止」と書かれてあった。立派なトンネルを要する新道が整備された今、旧道のしかも峠越えの必要性はもはや計りようもない。もう2度と通る事が許されないと思うとちょっと残念だが、また元の自然に還っていくのが健全な姿と言えよう。さらば、国見峠

山深い神話街道
ふるさと林道 渡川・尾八重線にて

10時那須橋を渡ったところで林道「中の八重~夜狩内線」にスイッチ。ひむか神話街道で最も最後に開通した区間は、大型車も通行可能な全線舗装済の1.5車線路。タイトな切り返しを繰り返しつつ次第に標高を上げ、長さ2452mの中山トンネルを抜けると後は淡々と下るだけ。中山地区R388にスイッチ。

[External]南郷村鬼神野(きじの)地区から大規模基幹林道 宇目・須木線にスイッチ。比較的ゆったりしたコーナーを繰り返し、1301mの茶屋越トンネルを通過したらダウンヒル。渡川(どがわ)地区県道39号線にぶつかったら左折。

10時半、赤い度川大橋を渡ってふるさと林道 渡川・尾八重線にスイッチ。見晴らしの良い稜線をグイグイ上って、476mの空野トンネルを通過。所々で停まって写真を撮る度にクルマと追いつ追われつを繰り返しながらも、大型車通行不可でガードレールすらないところも多々あるハードルートはリスクを避けて安全第一。

11時15分R219に無事復帰。これでひむか神話街道の山間部は一通り走破した事になり、ホッとした。

全区間で2ヶ所在った災害復旧工事による時間帯通行規制も、お盆休みで開放中という幸運に恵まれてロスタイム無し。山都町馬見原からおよそ100kmを2時間半。予想より1時間ほど早い11時半過ぎ[External]西都市市街地へ到着。

待ってましたとばかりに35℃灼熱の空気に歓迎され、一瞬にしてへろへろ。市内で食事処を探索しようかと思っていたのだが、腹ぺこライダーはとてもそんな悠長な事を言ってられる場合ではなく、かと言って宮崎市内のおぐらまで行く根性もとっくに失せており、取り敢えず佐土原町おぐらへ。

チキン南蛮
おぐら佐土原店にて

県道18号線新富町に抜け、見事12時ちょうどおぐら佐土原店着。冷房の効いた店内に駆け込んだ事と、宮崎名物チキン南蛮950円をオーダーした事は言うまでも無い。

午後は灼熱日南フェニックスロードを諦めて、再び涼やかな山間部へ逃げる事に。願わくば椎葉まで戻って五家荘林道を行きたかったところだが、災害復旧工事に着手しているのかどうかさえ怪しい状況では年内は無理だろう。かくいうR219横谷越えもお初のルートだし、相手にとって不足無し。曇ってきたのも涼しくなると思えば悪くない。雨さえ降らなければ....

さっき通ってきたR219を逆に北上。一ツ瀬川沿いに出てしまえば涼しいのだが、西都市街地の走行は苦行に等しい。快走2車線ワインディングも、2日目の疲労と相まって睡魔の餌食になり、所々で休憩を余儀なくされる。西米良村に入るといよいよ雲行きも怪しく雨カウントダウンの気配。パラパラっと大粒がきたところで雨宿り場所を探してバイクを止めるが、そのたびに何事も無かったかのように雨はぴたりと止み、見事に翻弄。

八重地区を過ぎるといよいよ人家は元より雨宿りする場所すらなくなったので、強行あるのみ。トンネルまであと1kmというところで本降りになってきたものの、見事に逃げ切って熊本県側へ。と、なんて事はない。期待通り晴れていた。(^^)v

湯前までのまったりとした下りを楽しんで、R219からフルーティロードにスイッチし、人吉へ。途中、白バイを含む遅い車列に追い付いて猛烈な睡魔に襲われたので、急遽道端に避けて停車。数分もしないうちにまた別の白バイが後ろから走り去って行った。うひゃ~。やばいやばい。

15時45分人吉市街地へ。「思いつきの店」という餃子屋が美味しいと訊いたので、行ってみたところ本日休業の貼り紙に撤退。山間部の雲行きが怪しくなってきたので、雨宿りにちょうどいいと思ったのだが、残念。

チャーハンセット
文化ラーメン大津バイパス店にて

少し待ってみたがたまにパラパラとは来るものの頭上から八代方向は明るいままなので、R219八代へエスケープ。球磨川沿いのワインディングは信号も極少の快走路だが、まったり走るトレーラーに先行されると単調で退屈なだけ。裏を返すと必然的に眠気を催すわけで、今日一番しんどい区間だった。

17時半八代着。ポプラに立寄って大休止。ブラックモンブランがウマかった。

混雑のR3とは宮原でお別れ、R443へスイッチしてそのまま道なりに。菊陽町からR57バイパス大津町へ着いたのは19時過ぎだ。

今夜のディナーは大津名物文化ラーメンのチャーハンセット630円。普通の熊本ラーメンと言ってしまえばそれまでだが、久々の熊本ラーメンだった事もありウマかった。チャーハンは普通だけど、このリーズナブルな料金なら文句無しだ。

明日に備えて目の前のセルフスタンドで給油125/L円を済ませた後、俵山を越えて南阿蘇村久木野木の香湯で1日の汗を流す。400円という料金のみならず22時までという営業時間がこれまた嬉しい。

で、今宵は南阿蘇村にビバーク決定。

今日は山道中心に431km走っておなかいっぱいです。

【参照】
●宮崎県 http://www.pref.miyazaki.lg.jp/
◆ひむか神話街道 http://www.pref.miyazaki.lg.jp/h-mythroad/index-i.htm
┗詳細ルート図 http://www.pref.miyazaki.lg.jp/contents/org/chiiki/chiiki/h-mythroad/
◆宮崎県道路規制情報 http://roadi.pref.miyazaki.lg.jp/roadinfo/public/
●みやざき観光情報 http://www.kanko-miyazaki.jp/
┗ひむか神話街道 http://www.kanko-miyazaki.jp/kaido/