アイレディース宮殿 黒川温泉ホテルがハンセン病元患者の宿泊を拒否した問題で、旅館業法違反容疑で異例の告発を受けた。Mainichi INTERACTIVEの記事『元患者らホテル宿泊拒否される』によると、事の経緯は
県に対しホテルは「当日は乳幼児が宿泊予定なので心配」と話したという。県は感染の可能性がないことを再三説明。同温泉の旅館やホテルでつくる黒川温泉観光旅館協同組合も説得したが、今月13日に支配人から「他の客の迷惑になるので宿泊を遠慮してほしい」との返事があった。という事らしいが、取りつく島もないという対応はサービス業としては致命的では無いだろうか。
県は14日、潮谷義子知事名でホテルを経営する「アイスター」(東京)に「偏見と差別に基づくもので、人権侵害として遺憾」と申し入れたが、最終的に「社の判断で拒否する」との回答があった。
隔離政策を断罪する地裁判決が出たお膝元とも言える熊本県内での事件、くまにち.コムの記事『背景に社会全体の無理解』によると、黒川温泉観光旅館組合に寄せられた約七十件の電話は半数以上がホテル側を擁護する意見だったという現実も合わせて考えると、悲しいかなまだまだ誤解が根深い事を露呈した形だ。
くまにち.コムの≪記者ノート≫宿泊拒否 啓発を根気よく繰り返そうの締括り、
考えてみれば、九十年にわたる隔離政策のつめ跡が、たかだか数年の啓発活動で払拭(ふっしょく)されるはずもない。一度の差別事件で、報道が無力と考えるのも慢心の裏返しだろう。「繰り返し繰り返し…」、神さんの言葉をかみしめた。という一節に、アメリカを取り巻く対立軸も結局は理解と思いやりの欠如という本質は同じなのかもしれないな、と思った。
何事も自分から相手を理解しようとする事から始めないと。ね。
【参照】
●知って!ハンセン病国賠訴訟 http://www.hansenkokubai.com/
●Mainichi INTERACTIVE http://www.mainichi.co.jp/
┣ハンセン病:元患者宿泊拒否でホテル側を告発 熊本県と法務局 2003年11月21日
┣ハンセン病:宿泊拒否ホテルの謝罪文 入所者ら受け取らず 2003年11月20日
┣ハンセン病:ホテル総支配人が謝罪文 入所者は受け取り拒否 2003年11月20日
┗ハンセン病:元患者らホテル宿泊拒否される 熊本 2003年11月18日
●くまにち.コム http://kumanichi.com/
■特集 ハンセン病 http://kumanichi.com/feature/hansen/
┣宿泊拒否 背景に社会全体の無理解 2003年11月21日
┣≪記者ノート≫宿泊拒否 啓発を根気よく繰り返そう 2003年11月20日
┗宿泊拒否 根深い差別、全国に衝撃と波紋 2003年11月19日