今頃であれですが、ウィルスバスターに起因したトラブルの続報。ネット家電が当たり前になりつつある昨今、オンライン自動アップデートという便利さの陰に潜んでいるリスクに対する警鐘と捉えるべきだろう。
日経IT Proの記事"トレンドマイクロが24日に再び緊急会見,「XP SP2環境ではテストせず」"によると
だが,パターンファイルと同様に,ユーザーによっては古いバージョンのエンジンを使っている場合がある。このため,複数バージョンのエンジンを使って,パターンファイルをテストする必要がある。ところが,パターンファイル 2.594.00については,古いエンジンでしかテストしなかった。このため,たとえテストを実施していても,Windows XP SP2とエンジン7.5.0および7.5.1の組み合わせで発生する今回の障害は,テストで見つけることはできなかったと考えられる。という事が明らかになったそうな。
最新版エンジンとの組み合わせは開発フェーズで確認済という前提でポリシーとしてリリース前テストの工程では最新版エンジンでのテストを省いているという事も考えられなくもないが、どちらかというと規定のバリエーションが何らかの要因で実施されなかったと考えるのが自然であり、問題の本質であるどうして漏れる事になったのか?の解明・報告が待たれる。
タイトなスケジュールに追われ、何かにつけて急かされてばかりいるプロジェクトの現状を考えるとまさしく明日は我が身。ゆめゆめ対岸の火事とすることの無い様、肝に命じておきたい。
【参照】
●日経IT Pro http://itpro.nikkeibp.co.jp/
┣「ウイルスバスター」のパターン・ファイルに不具合、大規模パソコン障害が発生 2005年4月23日
┣【続報】トレンドマイクロ事件、7時間超のロングラン会見も「テスト漏れ原因は不明」 2005年4月24日
┣ウイルスバスターによる障害を解消するツールが公開,セーフモードでの起動が必要 2005年4月24日
┣トレンドマイクロが24日に再び緊急会見,「XP SP2環境ではテストせず」 2005年4月24日
┗【会見速報】「トレンドのリソースを100%使い対処」,ネギCFOが大規模障害を陳謝 2005年4月24日