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Last-modified: 2024-04-17 (水)


[一語一絵/IT系]

ACCS不正アクセス事件で有罪判決 / 2005-03-25 (金)

倒れた鳥居
筥崎宮でも鳥居倒壊

例え善意から生まれた行為であったとしても最終的に個人情報を不用意に開示した行為において、有罪は当然の結果だと思う。

しかし、最も注目すべき争点であった不正アクセスの定義について、「通常のアクセス方法として想定されていないこと」という漠然とした定義に留まったのはガッカリ。これも「想定の範囲内」だけど。

ちなみに裁判長の論拠は「管理者がIDとパスワードが必要なFTPによるアクセスを想定していたファイルに対して、これを回避する形でアクセスを行なっており、不正アクセス行為にあたる」というものだ。

[External]「不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反の判決公判 第八回判決公判傍聴」の判決理由を読んでみると、技術的な観点でどうこうと言うよりもその後の行為を以って罰に値するという「一般人の感覚」での判断に重点が置かれていたような印象で、ある意味わかりやすい。

一方で技術面での明確な線引きが先送りされた恰好になってしまったのはやっぱり残念。法的保護の上に胡座をかくサイバーノーガード戦法で良しとする安易な風潮が蔓延しなければいいのだが....

【参照】
●ITmedia http://www.itmedia.co.jp/ >> ACCS裁判を追う
元研究員に有罪判決 ACCS不正アクセス事件 2005年3月25日
●日経IT Pro http://itpro.nikkeibp.co.jp/
ACCSの情報漏洩事件、元京大研究員に有罪判決 2005年3月25日
●INTERNET Watch http://internet.watch.impress.co.jp/
ACCSの個人情報漏洩事件で、元京大研究員に有罪判決〜東京地裁 2005年3月25日
●ちせのぺーじ@せきゅりてぃ http://sp.homelinux.com/seer/index.shtml
不正アクセス行為の禁止等に関する法律違反の判決公判 第八回判決公判傍聴(2005年3月25日)


[一語一絵/IT系]

メール送信フォーム復旧 / 2005-03-24 (木)

地震の影響では無く、年明けに新サーバーを導入したところでの移行漏れだ。情けな〜。

バックアップからwwwmail.cgiを導入。しかし入れただけはうまくいかないのがSELinuxの定めだ。permissiveモードに切替えて動作を確認し、"audit2allow -d -l"の出力をセキュリティポリシーに追加しなければならない。

/etc/selinux/targeted/src/policy/domains/program/apache.teの差分は以下のとおりとなった。

allow httpd_suexec_t user_home_dir_t:dir search;
allow httpd_suexec_t user_home_t:dir { add_name remove_name getattr search write };
allow httpd_suexec_t user_home_t:file { execute execute_no_trans getattr ioctl read rename append create unlink write };
allow httpd_suexec_t tmpfs_t:dir search;
allow httpd_sys_script_t tmpfs_t:dir search;

allow httpd_sys_script_t devpts_t:chr_file { read write };
allow httpd_sys_script_t httpd_sys_script_exec_t:dir { read add_name remove_name write };
allow httpd_sys_script_t httpd_sys_script_exec_t:file { create unlink write };
allow httpd_sys_script_t httpd_sys_script_exec_t:lnk_file read;
allow httpd_sys_script_t var_t:dir { add_name remove_name write };
allow httpd_sys_script_t var_t:fifo_file write;
allow httpd_sys_script_t var_t:file { create execute execute_no_trans getattr link read unlink write };
allow httpd_t httpd_sys_script_exec_t:lnk_file read;
allow httpd_t user_home_t:dir { getattr search };
allow httpd_t user_home_t:file { getattr read };

取り敢えず動くようなったところで、文字化けの対応。まずはスクリプトソースをUTF-8へコンバート。

nkf -Ew wwwmail.cgi
nkf -Ew mimew.pl

続いてviエディタで

require 'jcode.pl';
use Jcode;
$charset = &Jcode::getcode(\'漢字');
に、
&jcode'convert(*mail, "euc");
&Jcode::convert(\$mail, $charset);
と変更すべし。


[一語一絵]

逃げ場はない / 2005-03-23 (水)

「未知の断層が動いた」とされている今回の地震だが、[External]神戸新聞[External]記事によると

 しかし、活断層に詳しい松田時彦東大名誉教授の見方は少し違う。「大きな地震が歴史的にはないところだが、活断層を見ている人間から言えば、福岡は活断層が多い場所だ」というのだ。

 さらに「余震分布をみると、福岡市内で確認されている警固(けご)断層の延長のような場所だ。東西に圧縮軸を持つ、横ずれ型の地震で、警固断層とそっくり」と指摘する。
という事だ。しかも[External]この画像を見るとわかるように、[External]海上保安庁 海洋情報部が調査した[External]福岡湾海底地質構造図には今回の震源位置にそれらしい断層が記録されている。

ちなみに福岡県が平成7年度に行った「福岡県の地震に関する防災アセスメント調査報告書」によると、警固断層を震源とした被害想定では「福岡市の大半が震度5強となり一部で震度6弱がわずかに現れる」となっていた。

やっぱりアテにはしていられないなぁ。

【参照】
●神戸新聞 http://www.kobe-np.co.jp/
“空白域”襲った衝撃 「M7、どこでも起こる」 2005年3月21日
●地震調査研究推進本部 http://www.jishin.go.jp/
┗福岡県西方沖の地震の評価 http://www.jishin.go.jp/main/chousa/05mar_fukuoka/ 2005年3月20日
●九州大学地震火山観測研究センター http://www.sevo.kyushu-u.ac.jp/
┗九州の地震活動 http://www.sevo.kyushu-u.ac.jp/HYPO/
●防災科学技術研究所 高感度地震観測網 http://www.hinet.bosai.go.jp/
2005/03/20 福岡県西方沖の地震
●海上保安庁 海洋情報部 http://www1.kaiho.mlit.go.jp/
沿岸海域海底活断層調査
●福岡県総務部消防防災安全課 http://www.bousai.pref.fukuoka.jp/
地震災害に関する基礎知識
 ┗福岡県活断層調査報告書
●福岡市の防災・危機管理情報 http://bousai.city.fukuoka.jp/
福岡市内を走る断層 警固断層の調査結果


[一語一絵]

その後 / 2005-03-22 (火)

タイルが少し剥がれてた
浴場内壁の損傷

一昨日から何度も震度3の余震が続いている。震度3くらい今までは屁とも思ってなかったが、震度6の後だけに不気味さ数十倍だ。

充分に寝たようでもやはり寝られなかったらしく、朝のバスでは爆睡してしまい車庫まで連れて行かれてしまった。

さて時間の経過とともに気付いた本棚以外の損害。と言っても、ウチでは風呂場のタイルが剥がれていた事くらい。筥崎宮「一の鳥居」「二の鳥居」5cmほどずれた事の方がよほどショックだ。報道によると本殿横の重文「石燈籠」(高さ約3m)も倒壊した模様。

仕事場でもある百道浜。液状化で吹き出してたはずの泥水は雨で流されてしまい、屋外ではほとんど地震の影響を感じさせない。屋内でも「絶対床に落ちている」と思ったデスクサイドの縦置きPCは無事だったものの、ビルの内側では意外とあちこちで壁が剥がれていた。16時前に発生したM5.1、福岡震度4を記録した余震ではオフィスも騒然となり、文字通り大揺れ。

普段から取り敢えず20Lの飲料水と1週間分の食料をストックして万が一に備えていたつもりだったが、今回のように出先で被災したり、留守にしていたりするようだとあまり意味が無い。仕事場に居る割合を考えるとなおさらだ。いくら考えても正解は出てこないが、少しでも応用が効くような対策を心がけたい。

ちなみに百道浜から箱崎の自宅までおよそ10km。歩いて帰れない距離ではないが、震災後の瓦礫を掻き分け3時間はかかるだろう。会社に少し備蓄しておいた方がいいかも。

【参照】
●気象庁 http://www.jma.go.jp/JMA_HP/jp/
平成17年(2005年)3月20日 福岡県西方沖で発生した地震(M7.0)についての各種資料等
●西日本新聞 http://www.nishinippon.co.jp/
┗福岡県西方沖地震 http://www.nishinippon.co.jp/news/2005/0320jishin/


[一語一絵]

震災復興 / 2005-03-21 (月)

本棚が倒れた居間
倒れた本棚

さて昨日帰宅して建物とクルマの無事を確認してホッとしたものの、玄関を開けると倒れたMTBと散らかった雑貨がお出迎え。ズレて傾いた照明の笠が揺れの激しさを物語るが、一番心配だったパソコン関係は観た感じ大丈夫そうだ。

後は冷蔵庫が微妙に存在感を増している…と思ったら10cmほど前進。食器棚の中ではコップなどが倒れてたりしたが、倒れただけで特に破損したようなものは無し。

まぁこれくらいで済めば被害に入らないのだが、と奥の部屋を開けて「おおっ!」と声を上げた。

180cmのスチール本棚2本のうち、右側の1本がバッタリと倒れていた。測ったかのようにテーブルを避けて何も無いところに倒れた様は見事でもはや絶妙としか言い様が無い。テーブルに絡んでたらどちらにもダメージを負っていたに違いなく、CDのケースが1枚欠けたくらいしか損害が無かったのも絶妙だ。

延びたフック
延びたフック

しかも自分が座る位置でもあるので、外出せずTVでも観ていたものなら直撃を喰らっていた可能性も少なくない。多少大げさに言えば奇跡的な幸運と言ってもいいかも知れない。

いちお転倒防止の策はとっていたのだが…と思って確認すると真鍮のフックがぐんにゃりと延びて針金が外れてしまった模様。ウィークポイントは針金のヒネリが外れるか、木ネジが抜けるかのどちらかだと思っていたのだが、思いも寄らなかった結果は素人考えの浅はかさを露呈するものだ。

転倒防止の策
転倒防止の策

散らかった部屋を呆然と眺めていてもどうにかなるはずもなく、5分ほど佇んだ後復旧作業の開始。しかし、本棚を起こして棚を戻そうかとした瞬間に震度3の余震に襲われ、倒れなかった左の本棚まで大きく揺れ始めた。よく見ると左の本棚もフックが延びて針金が外れて自立している状態で、大きな余震で倒れる可能性がある。

取り敢えず手元に2個のフックがあるので生き残った左側の本棚に施策。一度起した本棚は余震で倒れないよう再び寝かせてフックの買出しへ。しかし時計の針は既に21時を過ぎて殆どのホームセンターは終わってる時間。

「24時まで営業の[External]ホームワイド古賀店まで行くか?」と思ったのだが、ダメ元で恐怖の圧縮陳列ドンキホーテ箱崎店へ。「さすがに今日はやってないかも?」と思ったのだが、普段の週末同様の賑わいにこれまたビックリ。みんな怖くないの?

あるべき姿
本棚復興

無事にフックを入手し帰宅。本棚を立ち上げて一番下のレーザーディスクを戻したところで一旦作業を中止。さすがに疲れたので、メールや掲示板で心配してくれた友人たちへの無事の報告を済ませた後、就寝。

寝ながらどちらもフックが延びて外れたにも関わらず、倒れなかった左と倒れた右の違いを考えていたのだが、上2段が本だった右側に対して左は軽いCDを納めていた事に気付いた。重心が高いほうが倒れやすいというわけだ。

元々増えてきたCDが収まりきれていなかったのでどちらも上3段はCDエリアに。そして、追い出されたコミックスは買ってきた引出し式のストッカーに移動。もし引出しが滑り出て落ちてもバラバラに落ちてページが破れたり折り曲がるような惨劇は避けられる。

棚のCDは落ち易そうな気がするので手前に滑り止めのゴムでも張った方が良いかも知れない。とは言うものの、頑張ったところで最終的に本棚が倒れてしまう状況を考えると、潔く落ちるものは落しても本棚だけは倒れない方が良いかもしれず、難しいところだ。

午後からマサさんを迎えて地震談議。夕方篠栗広島屋へ。かなり揺れたそうだが被害は全く無くみなさん健在。ここでもやはり話題は地震に。ん〜、震度6の揺れを体感してないのはちょっと肩身が狭いんですが。f(^^;;