6日に発生していた伊丹空港で全日空機が滑走路誤り着陸というトラブルに対して特別監査が始まった模様。
asahi.comの記事によると「国交省航空局はミスが起きないよう、復唱の徹底など必要な措置をとりたい」としているそうだが、ちょっと待て。
YOMIURI ONLINEの記事「全日空機が滑走路誤り着陸、あわや衝突…伊丹空港」によると
当時、全日空機は着陸3分前に、管制官にB滑走路への最終進入を報告したため、管制官は全日空機がB滑走路の着陸を要求したと思い込み、着陸許可を出した。しかし、全日空機は、指示を聞き間違え、「A滑走路に着陸する」と誤って復唱。管制官もこの誤りに気づかず訂正しなかったため、全日空機はそのまま着陸していた。…という経緯から原因は各々の思い込みが背景にあるように思われてしかたがない。
3/12 福岡空港にて もちろん本文と画像は関係ありません |
どれだけ賢くても機長や管制官だって人間だ。指示~復唱~確認という単純な基本プロセスも彼らの中で半ば形骸化してしまっているんじゃなかろうか。
毎日毎日分刻みで何百回と繰り返しているうちに、慌ただしさに紛れてつい反射的に復唱したり、いつものクセから思い違いしたりするのは無理もないだろう。
1分1秒の緊張感が問われる着陸手順の中で「復唱の徹底」なんて前時代的な寝言は言わず、近代的な「航空管制システム」での対応を切望したい。
【参照】
●YOMIURI ONLINE : 関西発 http://osaka.yomiuri.co.jp/
┣全日空機が滑走路誤り着陸、あわや衝突…伊丹空港 2007年10月6日
┗滑走路トラブル相次ぐ伊丹空港、特別監査へ 2007年10月6日
●asahi.com http://www.asahi.com/
┗全日空機誤着陸で対策検討チーム 国交省が発足へ 2007年10月9日
●神戸新聞Web News http://www.kobe-np.co.jp/
┗大阪空港着陸トラブル 原因調査を着手 国交省チーム 2007年10月10日
●ANA 全日空 http://www.ana.co.jp/