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2001年3月19日(月)

豊の国、侮り難し

東椎屋の滝(dscn0123.jpg)
9時04分 大分県安心院町、東椎屋の滝にて

朝食を済ませて8時半にチェックアウト。まずはR500安心院を経て県道へ。宇佐八幡宮目指して一直線の予定だったが、東椎屋の滝の案内板に魅かれて寄り道。駐車場にバイクを駐めて徒歩5分ほどで、柱状節理に囲まれた谷間に立派な滝が姿を現した。もう見事としか言い様が無い圧倒的なスケールの前には、「九州の華厳の滝」というフレーズすら陳腐と化してしまう迫力がある。

思いがけず嬉しいポイント発見に気分を良くして宇佐八幡宮に到着。雨に阻まれた前回とは打って変わって、今回は絶好の好天の下で今年一年間の交通安全などなどを祈願。これで今年も万全。(^^)

その後は「ど〜しよ〜かな〜」と考えながら、取り敢えず来た県道を安心院まで戻る。気持ち的には阿蘇行きと帰投がイーブンなので、取り敢えず湯布院に抜けるつもりで県道へ周り、交通量の少ない田舎道を達郎ミュージックを口ずさみながら快走。程なく福貴野の滝の案内板を発見。東椎屋の滝の発見で気分を良くした事もあって、案内板に誘われるまま狭い脇道に外れる。

2〜3分で駐車場に到着し、そこから徒歩5分ほどで福貴野の滝の滝壺に到着。ここも東椎屋の滝に勝るとも劣らぬ名瀑であり、実に荘厳な雰囲気がある。しかもこの滝はいわゆる「裏見の滝」であり、滝の裏に周る事ができ、夏の避暑には持って来いのポイントでもある。

かくして大分県には知られざる見どころが多い事を思い知る。豊の国、侮り難し。

アクシデント

福貴野の滝(dscn0132.jpg)
11時22分 大分県安心院町、福貴野の滝にて

さらに気分を良くしたところで「やっぱり阿蘇に行こう」と決め、ルンルン気分で狭い脇道を県道に向かっていると、ブラインドS字コーナーの切り返し地点で路面にだらしなく横たわるヘビ発見。右側は谷だったので反射的に左へ避ける。と、止むなく小石や砂のるつぼに乗ってしまい、1月の転倒の記憶も新しいYANOは無理にハンドルを切る事をせず、一旦路肩の土の部分まではみ出した。

足元を通過するヘビをよく見ると実は枯れ枝だったというありがちなオチに苦笑しながら、アスファルトへ復帰するつもりで右に体重を移動したところで予期せぬ事態が発生。バイクが突然停止して完全に体が投げ出されてしまった。

反射的に右手を路面に突いたのはいいが慣性ベクトルと同じ方向に指を向けてしまった為に、肘が曲がらない方向に大きなが掛かって黄金の右腕が大きくしなった。上腕三頭筋から前腕屈筋群の筋肉細胞が悲鳴をあげながら壊れていくのを感じながら、続いて両足で着地。右腕一本で跳び箱を跳んだような体制と言えば想像できるだろうか?

何はともあれアスファルトに叩きつけられたり木や壁に激突する事も無く、懐のデジカメや背中のDynaBookを含めて無傷で済んだのは幸いと言えよう。CBはどうなったか?と言うと、ホイールの半分近くが埋っている。えっ?と思ってよくみると、路肩だと思ってたところは実は側溝が土に埋ってただけで、出口付近はスカスカでとてもバイクの200kg以上の重量に耐えられなかったという事である。う〜ん、ミスと言えばミスだけに、やりきれない。が、取り敢えず外観上大きな破損は見当たらず、ギアチェンジもできてエンジンもかかるので、溝から抜けさえすれば大丈夫そう。真っ直ぐに溝にハマったのが不幸中の幸い。ついているのかいないのか…

取り敢えず右腕は動くのでいちお自力での脱出を試みるが、そもそも下り坂を後ろに戻す形になるので微動する程度。自力じゃ無理なら救助を待つしかないという事で数分間通りがかりの車を待ったが、平日の真っ昼間にしかもこんな穴場では待つだけ無駄と気付いて、自ら集落まで歩いて救助を仰いだ。しかし、ことごとくの付近の家は留守で、ようやくコンタクトできた農家では免許の無いおばあちゃんしか居ない。軽トラ使ってもいいよ、とは言ってくれたが自分一人ではどうにもならないので断念した。結局30分ほど探したところの大きな農家で奥さんに快く軽トラを出して頂く事ができて、1時間ぶりに脱出成功。心からお礼を言って悪夢のような現場を去った。

痛々しい右腕の内出血(dscn0145.jpg)
3月21日、右腕の状況

少し走ったところで右腕の状況を確認。取り敢えず動く部分は動くし、触った感じで飛び上がるような痛みも無いので骨は大丈夫そう。毎日食べている乳製品に感謝。しかし、事故から1時間を経て少し痺れのような感覚が出てきたので、やはり筋肉にはかなりダメージを受けていてこれから次第に表面化してくる事は疑う余地のないところ。ここで高速を使って一気に帰ろうか、とも思ったが高速走行中の状況悪化を考えいつでも止れる一般道を選択。交通量と所要時間を考慮して県道日出生台を周って玖珠へ抜ける。そのままR210を流して天ヶ瀬で休憩。

この時点で右手首がほとんど動かせなくなり、手首を半ば固定して腕全体の動きでアクセルを調整する形で運転せざるを得なくなっていた。また指は何とか動くのだがハードなブレーキはできないので、車間距離もいつもの3倍くらいにあけてR210から筑後川土手ルートをひたすら耐えながら走る事となった。

なんとか福岡まで辿り着いた時には、右腕は内出血で青くそして棒のように固まっていた....。幸い病院に行くほどでは無かったものの、結局全治1ヶ月の重症で絶好のシーズンをまるまる棒に振る散々な4月となった。

本日の走行距離

223km

Stage 2走行距離

473km

撮影:NIKON COOLPIX 800

終わり



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