GoogleなどでMicrosoftの情報を検索すると、Microsoft社とは無関係なサイトが「microsoft.com」のサイトよりも上位に表示される場合があるらしい。
5/1 広島県尾道市、浄土寺山にて |
これは全く無関係の独自ドメインがhttp://www.microsoft.com/の本物のIPアドレスを返すよう設定されている事に起因するもので、検索結果をクリックして実際に表示されるサイトは正規のhttp://www.microsoft.com/のサイトそのものだ。そもそも、全く無関係のドメインがhttp://www.microsoft.com/のIPアドレスを返す事が不法行為に当るわけではないし、またサイトのコンテンツを不法に複製したり偽装サイトに誘導しているわけではないので現時点で特に問題があるわけではない。
ここで何を懸念しているのかと言うと、ドメイン管理者が偽物のIPアドレスを返すように変更するだけで、検索結果はそのままに偽装サーバーへ誘導する事が出来るという事だ。言うなれば「検索結果の偽装」という表現ができるかもしれない。万が一、「Windows Update」等の検索結果が偽装され逆にセキュリティホールを突くような攻撃サイトに誘導されるようなケースを想像すると事態は楽観を許さない。
なぜ正規のhttp://www.microsoft.com/のサイトよりも上位にランキングされたのかについては明らかにされていないが、SEO(Search Engine Optimize)と呼ばれる技法を使って作為的に評価ポイントを稼いだものと思われる。
最近ラジオやテレビでは長く憶え辛いURLをアナウンスする代わりに「"…"で検索して下さいね♪」みたいな誘導を行うケースを時折耳にする。もはや検索サイトもメールソフト同様に無くてはならない存在である事は間違い無いが、いつまでも磐石であるとは限らない。努々(ゆめゆめ)、油断する事の無いように注意しよう。
【参照】
●日経ITPro http://itpro.nikkeibp.co.jp/
┣独BMWのWebサイト,行きすぎたSEO対策で米Googleの検索結果から削除 2005年2月7日
┣「検索エンジンの検索結果に危険なサイトが潜んでいる」米McAfeeの調査 2005年5月15日
┗検索サイトの“怪現象”---MSの情報を検索すると,無関係なサイトが上位に 2006年5月16日