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北アルプス 2001

2001年5月2日(水)

のどかな朝

集合写真(dscn0036.jpg)
8時13分 岐阜県古川町、飛騨古川ユースホステル

6時過ぎに目覚める。早速空を見上げると、まだ明るさはあるものの一面の曇り空。せっかく天気のいい方にと、ここまで足を延ばしたのに…恨めしそうに見上げるが、降ってないだけマシか…と思い直す。顔を洗ったあと、カメラを片手にユースの周囲をお散歩。旅先ならではの非日常的な朝をのんびり過ごす。

さっさと朝食を済ませた後は、TVの天気予報をチェック。予報は昨夜と変らず早いところでは昼過ぎから雨。取り敢えず、早め早めに動くか…と出動準備に取り掛かり、装備を整えてバイクに積む。

朝食無しで出発して行く連中を見送ったりしてると、みんなもバタバタと荷物を持って出て来て、誰が言うともなく「揃って写真でも撮りましょう」と記念写真大会が始まる。なんとなく去りがたい雰囲気にズルズルとスタートが30分近く遅れ、結局いつもの8時半にスタートとなる。

今日も取り敢えずR41を北上する。しかしど〜もセンチメンタルが抜け切れないので、数河峠の登り坂で豪快に攻め込んで気合を入れる。前触れも無く突如として気合モードに入れてしまったので、荷物満載のじゅんくんにはちょっと悪い事をしたかなぁ....。

スーパーカミオカンデ

スーパーカミオカンデの模型(pic00024.jpg)
9時17分 岐阜県神岡町、宙(スカイ)ドームにて
Photo by じゅんくん

20分程で神岡に到着。昔はイタイイタイ病の原因であるカドミウム汚染の汚染源となった神岡鉱山で、最近ではニュートリノの観測施設スーパーカミオカンデで有名な町である。

というわけで、スーパーカミオカンデの見学ができないかなぁ?と思ったのだが、さすがに世界最先端の研究施設でしかも地下1000mの深さにあるだけあって一般公開はしていないらしい。その代わりに近くの「宙(スカイ)ドーム」に模型が展示してあるというので、休憩がてら立寄った。

が、小ぢんまりとした展示コーナーがある以外は、土産物や名産品、地物の野菜を並べてあったりしてその辺の道の駅と大差なく、特に足を延ばす必要は無かったかな。という代物。

栃尾温泉、荒神の湯

荒神の湯露天風呂(dscn0046.jpg)
10時53分 岐阜県上宝村栃尾、荒神の湯

しばし休憩した後、9時35分に再スタート。これからの山岳ルートに備えて早めの給油(7.1L \106/L)を行い、R471を北アルプスを目指す。R471はところどころ狭路が残るが、とにかく交通量が少なく信号に至ってはほとんど皆無の快走ロード。

いつしか植生も広葉樹から白樺などの針葉樹に変り、見慣れた九州からすると別世界に来てしまったように感じる。さらに道路の上からぶら下がっている路肩を示す矢印は冬の厳しさを物語る。

上宝村に入ると、道路沿いの気温表示が10℃を下回り始め、確実に標高が上がっている事を思い知る。ていうか、洒落にならんほど寒い10時過ぎに道の駅「奥飛騨温泉郷 上宝」で一息入れる。夏用レザーグラブのじゅんくんは指先が寒そうで、ちとかわいそう。グラブはゴアテックスの全天候型にしといて正解だった。

道の駅から5分ほどで栃尾温泉荒神の湯に到着。一目散に露天風呂に飛び込み冷えた体を温める。ぷは〜、極楽極楽。これで北アルプスが見えれば言う事無しなんだけどねぇ....。

荒神の湯 \200 岐阜県上宝村栃尾 TEL.0578-9-2614(奥飛騨温泉観光協会)

平湯温泉、神の湯

神の湯露天風呂(dscn0062.jpg)
13時38分 岐阜県上宝村平湯、神の湯

身体も温まったところで11時過ぎにリスタート。まだ雨の心配は無さそうなので、ちょいと新穂高まで足を延ばした後、R471平湯へ。取り敢えずバスセンターで昼メシ。飛騨牛のステーキにも心魅かれながらも、結局カルビ丼\800で済ませる。

お腹もいっぱいになったところで13時にリスタート。R157安房峠方向に向かい、500m程走ったところで案内板に沿って右折。さらに谷間のダートをおっかなびっくり500m程走り、3分程で神の湯に到着。なんと山肌には白く光る残雪が待っていた。

さらに標高も上がって寒さもワンランクアップ。そそくさと脱衣所を抜けて湯船に飛び込む。程よい硫黄臭があり山奥のひなびた秘湯の雰囲気がバツグン。ここで荒神の湯で一緒になった名古屋のおじさんとバッタリ再会。なんと早くも本日6湯目なんだそうだ....。恐るべし。

神の湯 \400 岐阜県上宝村平湯 TEL.0578-9-3304

ひとしきり温まり、着替えを済ませたところでポツポツと雨が…。やはり山間部だけあって予報より早く崩れてきた。

というわけで、しっかりカッパを着込んでリスタート。来た道を一旦バスセンターまで戻り、1997年に開通した全長4.37kmの安房トンネルへ。

信濃の国へ

通常でも25分、観光シーズンだと渋滞で4時間以上かかっる事もあった峠越えを僅か5分に短縮する時短効果に加えて、通年通行を可能にした安房トンネルの存在価値は極めて大きい。何しろこの5月のGWになっても安房峠は除雪もままならないのだから…

僅か5分で簡単に走り抜けてしまう安房トンネルだが、日本でも有数の火山帯である事から出水とガス噴出を繰り返し、調査開始から25年に及ぶ難工事であった事が知られているが、1995年2月には中の湯側の取付道路工事現場で水蒸気爆発が発生し、4人の尊い命が犠牲となっている事も忘れてはならない。今さらながら関係各位への敬意と追悼の意を表したい。

安房トンネル 軽自動車等\600 日本道路公団 安房峠道路営業所 TEL.0578-9-3813

大石館、到着の図(dscn0064.jpg)
14時31分 安曇村白骨温泉、YH大石館

トンネルを抜けると雨は降っていなかったので乗鞍スーパー林道からアプローチしようかとも思ったが、安全策を期して大人しくR157を下り沢渡から白骨温泉に向かうことにした。

すると沢渡から県道に入って間もなくするとポツリポツリと雨が降り始めちょっと焦る。しかし程なく14時半YH大石館に到着。周囲を含めて3年前と変らぬ静かな佇いに安心する。荷物を下ろしている間に雨も本降りとなり、まさにしてやったり。(^^)v

規定のチェックインタイムよりはちと早いものの、部屋に入れてもらえる事になり早速温泉へどっぽ〜ん。小雨の降る中で相変わらず濃い乳白色の露天風呂に浸かり、信州の山里に残る冬を全身で感じる。

風呂から上がると同部屋になったMTBライダーまつくんを交えてロビーで雑談。この時ロビーのストーブには火が入っている事に気付いた....。夕方になるとやはり外は肌寒くなっていた。

ところで話を聞くとこのまつくん、なんと積雪通行止めとなっている安房峠を雪中行軍して越えたという猛者であった。しかし結局長野側に少し下ったところで「ここから先は危険」と断念。再び安房峠を越えて平湯に戻り、バスで輪行して来たらしい。(ちなみに安房トンネルは高速道路規格なので自転車と125cc未満の原付は通行不可)

気が付くとじゅんくん、まつくん早くもビール片手。まだ17時前だっちゅうのに.....そうこうしていると、ずぶ濡れのライダーが更に2人到着。夕食を挿み、それぞれの武勇伝を語り合い、5人で山奥の夜は賑やかに更けていった。

大石館 1泊2食\4450 長野県南安曇郡安曇村白骨温泉 TEL:0263-93-2011

本日の走行距離 70km

撮影:NIKON COOLPIX 800

明日への扉


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