またまた話は変って、TV朝日系の「ねっとパラダイス」で旅行業界の新しいビジネスモデルを解説していた。この中で一番気になったのがトクーの存在。ここ数年で航空会社の事前購入によるディスカウントが普及したのは記憶に新しいが、この場合は逆に直前に売れ残っている分をディスカウントして捌いてしまおうという魂胆である。
と言ってもこれはトクーの専売特許ではなく、日本旅行も「宿なび・ザ・バーゲン」という同様のサービスを始めていて、言わば近所のスーパーの閉店間際の安売りやイベント開始直前にダフ屋が値下げするのと同じなのだが、インターネットを使う事によって幅広い消費者をターゲットとした新しいビジネスモデルとして確立されつつあり、"Last one minute"(最後の1分間)と呼ばれているのである。これこそ広域性、即時性、双方向性を合わせ持つインターネットにふさわしいビジネスモデルであると言えよう。
大勢で行くような旅行では難しいと思うが、あまりきっちりした予定を立てずに「安く取れたところに行く」なんていう気軽な旅も楽しいのではないかと思う。そういう意味では格安日帰りバスツアーなどが流行っている昨今、何ヶ月も前から予定をきっちり立ててスケジュール通りこなすというこれまでの旅行のスタイルも変ってくるのではないかと思う。
また"Last one minute"とは何の関係も無いが、現在の市場に存在しないものを頼んで作ってもらう「たのみこむ」というのもなかなかおもしろい発想だと思う。共同購入の発展型と言えなくもないが、やはりインターネットを使ったビジネスモデルとしては隙間産業的な視点が必要という事なのかな?