最大75Mbpsの罠

「Xi」(クロッシィ)には、超高速・低遅延・広がるエリアという3つの特長があります。

LTEサービス「Xi」(クロッシィ)より

NTTドコモLTEサービス「Xi」(クロッシィ)に続いて、イー・モバイルからもEMOBILE LTEの開始が発表された。

Xiのサービス開始時には

一部屋内施設において、受信時最大75Mbps/送信時最大25Mbpsの通信速度に対応し、その他のエリアは受信時最大37.5Mbps/送信時最大12.5Mbpsとなります。

と比較的控え目だった謳い文句が、最近は下り最大75Mbpsの方に重心が移っている印象で、5MHz×1(屋外)、5MHz×2(一部屋内)だった周波数帯域幅を変更してきたかと思ったのだが、

受信時最大75Mbpsに対応しているのは、Xiエリア内の一部に限られます。対応施設の詳細およびXi対応エリアについては「Xi(クロッシィ)サービスエリア」でご確認ください。

という注記は相変わらずなので、そういうわけでもなさそうだ。

例えば、関東のXi利用可能スポットを見ると駅周辺や空港、デパート、ショッピングモールなどそれなりに多い100ヶ所近くがリストアップされているのだが、

記載のスポットのうち、※1が受信時最大75Mbps/送信時最大25Mbpsで利用可能なスポット。 なお、スポット内においても受信時最大37.5Mbps/12.5Mbpsとなる場所があります。

という注意書きがあるので、受信時最大75Mbps/送信時最大25Mbpsに対応しているのは、実は羽田空港関連施設とdocomo smartphone loungeのみとなる。

ちなみに、どちらも同じ技術をベースにした第3.9世代移動通信システムであり、ドコモはFOMA用の2GHz帯から10MHz幅(5MHz×2)を転用している事が知られている。

対するイー・モバイルは1.7GHz帯の15MHz幅を獲得しているが最大42MbpsのEMOBILE G4エリアでは5MHz幅をDC-HSDPAの一部として使用しているそうなので、実際に使えるのは残り10MHz幅となり、“理論的な最大通信速度"に関しては今のところドコモと同等と思って良さそうだ。

という風に整理をしてみると、どちらも電波的に干渉を避けられる一部の施設(屋内)では20MHz幅(10MHz×2)を使って75Mbpsに対応しているに過ぎないので、今のところ実際には受信時最大37.5Mbps/12.5Mbpsで使えないと考えて間違いない。また、屋内という観点では実効速度で50Mbps超も可能な11g/nの方が現実的な気がするので、受信時最大75Mbpsという数字には踊らされないようにしたい。

参考まで、ドコモに限っては1.5GHz帯(バンド21)の10MHz×2が加わる2014年以降は3倍の100Mbpsにスピードアップする計画も噂されるが、いずれにせよ理論値の世界。実効速度や体感速度は場所や環境により天地の差が生じるので、取り敢えずは期待しすぎないことが肝要だ。

参照

ケータイ Watch http://k-tai.impress.co.jp/

ASCII.jp - デジタル http://ascii.jp/digital/

ITpro http://itpro.nikkeibp.co.jp/

NTTドコモ http://www.nttdocomo.co.jp/

イー・モバイル http://emobile.jp/

Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/