豊の国の酷い話

今年6月、大分県で教員採用巡り贈収賄、小学校長ら4人を逮捕に端を発した大分県教委汚職事件。

結局、8月29日に21人の不正合格が確認され、ひとまず既に退職した1人を除く14人が自主退職、6人が採用取り消し処分となった。

ちなみに「自主退職」と「採用取消」の違いは

自主退職、採用取り消しのどちらを選択しても臨時講師として勤務を続けることは可能で、自主退職の15人中10人、採用取り消しに応じている4人中3人の計13人が臨時講師を希望。

となっており、臨時講師としての処遇には関係無い模様。

自主退職の場合は公務員としての職歴が残るのに対し、採用取り消しは勤務実績自体がなくなるため、今後の再雇用時にも勤務歴を書けない。さらに、共済年金の加入歴も抹消されるため、年金の未納期間が生じる

という違いがあるそうだ。

まぁ当人は知らなかったにせよ、親族なり恩師なり周囲での不正が立証されれば処分も止むを得ないかな。当人の面子を考えて「自主退職」扱いにするというのは現実的な落とし処じゃないの…

と先ほどまで思っていたのだが、贈賄罪で起訴された被告夫婦の長男以外は口利き等の経緯までは調査が行き届いていないらしい。同様に不正を行っていたとされる2007年度採用の不正合格者の処分も見送られており、20人は「点数改ざんの電子的な痕跡」だけで口利きの実態も示されぬまま**「スケープゴート」として処分される**というのが真実。そりゃエクセルの表1ページだけでは到底納得できないわな。

なわけで「自主退職」という退路を用意したのは教育委員会の「お詫び」の現れかと思ってたのだが、スケープゴートを黙らせておく為の「あめ玉」に過ぎなかったわけで、まったく酷い話だ。経緯がわからなくては「点数改ざんの電子的な痕跡」の信憑性すら怪しまれる。

採用取り消し、対象教師は猛反発「見せしめにされた」の最後に書かれているとおり、

今回、現場の若手教師からも「我々だけが見せしめにされた」との声があがっており、「教育委員会廃止論」の著書がある穂坂邦夫・前埼玉県志木市長も次のように批判している。  「採用に関する不正は長年続いてきたとされるのに、今年度分だけ対象となるのは公平性に欠ける。採用主体である教育委員会の責任こそ問われるべきではないか」

と思うのだが、如何なものだろうか。

7月に抗議した後はダンマリを決め込んでいる県教組も、長年の経緯を考えると共犯だ。県議らも口利きの実態があり同じ穴の狢。大分合同新聞幹部も口利き依頼してたという事から、マスコミも及び腰なんじゃなかろうか。

トリニータがナビスコ杯決勝進出を決めたのにカッコ悪いじゃん。せっかく「パンドラの箱」が開いたのならば逆さに振って全部出さないと、希望は見えてこないよ。

この手の「悪しき伝統」は大分に限った話とは思えないので、取り敢えず先鞭を付けてしまったからには透明性の高い近代的な対応を期待したい。くれぐれも「悪しき前例」とならないようにね。

参照

九州発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞) http://kyushu.yomiuri.co.jp/ ★大分県教委汚職 http://kyushu.yomiuri.co.jp/news-spe/20080707-3238817/

大分合同新聞 http://www.oita-press.co.jp/大分県教委汚職事件