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Last-modified: 2024-04-10 (水)


[一語一絵/IT系]

ダウンロード違法化 / 2019-01-24 (木)

なんと著作権者側である[External]日本マンガ学会まで[External]ダウンロード違法化の対象範囲拡大に対する反対声明を出さざるを得ないほど懸念が拡がっているようだ。

昨年6月に書いた「Coinhiveを発端とする家宅捜査」や2012年の[External]パソコン遠隔操作事件2010年に書いた「Librahack事件」を持ち出すまでも無く、警察当局の乱暴で雑な解釈により不当捜査が行われる懸念は少なくない。

「違法であることを知りながら」という認識が要件に入っているので「違法と知らなかった」場合はセーフという事になるし、「慎重に運用する」という付帯決議や警察庁通達があるので基本的には「悪質でない(軽度の)違反は摘発しない」という事になっているので、実際に起訴→有罪に持ち込むのは難しいと当局は言うだろうが、例え最終的に裁判で無罪になったり不起訴となったとしても、一般社会では「逮捕」されるだけで「犯人扱い」となってしまうので、会社を辞めざるを得ないなど一般人には深刻なダメージを受けるので、要件定義が不明確で拡大解釈の余地が多い改正案は到底受け入れられないという事だ。

そもそも[External]ダウンロード違法化も2010年に導入された後、わずか2年後の2012年10月にリッピング違法化とダウンロード刑事罰化を盛り込んだ改正案が施行されたので、油断しちゃダメだ。

【参照】
●ITmedia NEWS https://www.itmedia.co.jp/news/
話題の「Coinhive」とは? 仮想通貨の新たな可能性か、迷惑なマルウェアか 2017年10月11日
Coinhive設置で家宅捜索受けたデザイナー、経緯をブログ公開 「他の人に同じ経験して欲しくない」 2018年6月12日
Coinhive設置で家宅捜索受けたデザイナーをCoinhiveで支援するサイト登場 2018年6月13日
「ブロッキング法制化」反対派不在の報告会 「中間まとまらない」座長メモも公開 2018年10月30日
「静止画ダウンロード違法化」に反対 日本マンガ学会、「研究・創作を阻害する最悪の結果招く」 2019年1月24日
●日本マンガ学会 https://www.jsscc.net/
ダウンロード違法化の対象範囲拡大に対する反対声明 2019年1月23日
●INTERNET Watch https://internet.watch.impress.co.jp/
津田大介氏に聞く、“ダウンロード違法化”のここが問題 2007年11月9日
【関連記事INDEX】 本誌記事で振り返る“ダウンロード違法化”著作権法改正の流れ 2009年6月12日
ダウンロード違法化、どこまで合法? 福井弁護士に聞く 2010年1月8日
●文化庁 http://www.bunka.go.jp/
平成24年10月1日施行 違法ダウンロードの刑事罰化について
違法ダウンロードの刑事罰化についてのQ&A
法制・基本問題小委員会
文化審議会著作権分科会法制・基本問題小委員会(第8回)
[PDF]ダウンロード違法化の対象範囲の見直しに関する論点整理(案)[資料3]
●Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/
不正アクセス行為の禁止等に関する法律
不正指令電磁的記録に関する罪
ダウンロード違法化
サイバー犯罪対策室
パソコン遠隔操作事件
岡崎市立中央図書館事件