宮古,与那国編

島旅2002～宮古,与那国編

下地島への道

那覇空港にて

5月12日。修学旅行の高校生を大勢乗せたJAL 921便は福岡を定刻より10分ほど遅れて9時半に出発。今時の高校生には飛行機など珍しくもなかろうと思ったのだが、離着陸時などに上がる歓声を聞いて「自分の修学旅行の時と変わんないなぁ」とちょっと安心する。

熊本あたりまでは天気も良く阿蘇外輪山をも見下ろす事ができたのだが、鹿児島付近からは雲の下に隠れてしまった。B767は順調に飛行を続け、そのまま10分遅れで11時過ぎに那覇に到着。機内からボーディングブリッジに一歩踏み出すとむぁっと多量の湿気を含んだ空気に襲撃される。ここでANKに乗り継ぐのだが、空港探険＆食事の為に敢えて待合フロアから出場。

那覇空港ロビーにて

ANAのカウンターでチェックインした後、せっかくなので外へ出て沖縄の外気に触れる。

が、福岡の8月のようなじと～っとした蒸暑さにクラクラする。ところどころ青空が見えるものの、90%は雲に覆われてテンションも低値安定。そういえばモノレールの駅が出来てました。開通はまだだったのかな？

気になりつつ写真を撮った後すぐに戻ってレストランで沖縄ソバ\600を食べたが、ど～も麺がイマイチ。三枚肉は美味かったんだけどねぇ。

出発フロアでは返還30周年を前に記念イベントの真っ最中。華やかな琉球舞踊に大勢の人が見入ってました。

ANK 175便は何事もなく13時10分に宮古空港に到着。って45分しかないフライト中ほとんど爆睡してたんで記憶が無いんですけど。f(^^;;

宮古島、平良港にて

平良港まで行こうと思ったら宮古空港には路線バスも通って無いとの事。「しゃーない歩いて行くか!!」と思ったらクルマで15分と言われたので、おとなしくタクシーで平良港へ。\1230也。12月はMTBだったけどそんなに遠いとは思わなかったんだが....

14時の高速船「第十八はやて」で伊良部島へ。往復で\780也。下地島は伊良部島と橋で繋がっているのだが、ひとまず高速艇が着いた佐良浜港から島の反対側の国仲まで行かなくてはならない。が、バスの時間までまだ1時間以上ある。6km程なので荷物も少なく暑くなければ歩くところなんだが、結局ここでもタクシー\1050。

空港からのタクシー代合わせて\2280か…

最初からクルマかバイクを借りても良かったかなぁ…と反省しきり。

参照
●沖縄コンベンションビューロー
●平良市
●宮古島オンライン
●美ら島物語
　-宮古島
　-伊良部・下地島

下見

下地島、オーシャンハウスinさしばにて

14時半オーシャンハウスinさしばにチェックイン。建物はいかにも役所が作りましたって感じの野暮ったいアパート形式。実は民間航空会社のパイロット訓練用飛行場である下地島空港関係者の宿舎として用意されている施設を空きに応じて貸し出しているのだ。

部屋の内部はいわゆる6畳1Kでバス・トイレ・大型冷蔵庫・エアコン・洗濯機まで装備してあり、しかも全て無料だ。火災予防の為かコンロだけは無いのだが、これで\3000なら長期滞在には申し分なし。ていうか、自宅よりいいかも。一息入れたあと、Tシャツと短パンに着替え、いよいよ目的の下地島空港へ。

下地島空港にて

ここも咋冬に自前のMTBで来た場所なんだが、オーシャンハウスinさしばのあるさしばの里から下地島空港まで実は2km程の距離があり、徒歩で30分弱を要した。でもいろんな蝶がたくさん飛んでいて、それを見ているだけでも結構楽しかった。これは徒歩ならではかもしれない。と、自分に言い聞かせる。

さて空港に到着したがどうも今は飛行機は飛んでなさそうだ。今週は3機の訓練予定が入っている事をWebで確認しており、新規参入のフェアリンクとスカイネットアジアが来ているという事で楽しみにしていたんだが、今日は日曜日だから訓練もお休みかな？

と思いながら歩いているとエプロンに佇んでいる両機を発見。今日のところは飛びそうに無いので取り敢えず駐まっているところの写真だけ撮って撤収する。

かといってこのまま宿に戻っても暇なので、伊良部島に渡って佐和田の浜へ。元々浅瀬に岩が点々と位置する独特な海岸だが潮の退いた風景もまた奇異な感じだ。

伊良部島、佐和田の浜にて

無料キャンプ場でもある「ふれあい広場」へ行ったところ、悪戯に暇潰ししているおじぃに捉まる。まぁヒマさ加減ではYANOも負けてないが（笑）。このおじぃ一昨年おばぁに先立たれてから一人暮らし。畑仕事も隠居して悠々自適な年金生活かと思いきや、家に居ると寂しいからこうして人のいるところに出て来ているそうだ。近所にも知り合いは多いと思うんだがねぇ。GWには「ふれあい広場」もテントがずらりと並んで賑やかだったそうだが、連休が明けてからはサッパリで要するにYANOは飛んで火に入る何とやらだったという事か。

内地にも何度も行った事があるが、やはり伊良部島が一番住みやすいと言う。オレにまで「この島に移住しなさい」と勧めてくれた。年金生活でも島にはお金を使う場所が無いから、知らず知らずにお金が貯るのだそうだ。で、ある程度纏めてお金を関東とか内地で暮らす子供達に譲渡しているという。ちょっと年金の使途としてはどうなのかなぁ？と思ったが、まぁそのお金で帰省したりしておじぃ本人が喜ぶんならそれもありかな？という気がする。

夕陽待ちをしながら1時間ほどグダグダと話し相手を務めたところで無事解放。こういう展開もオフシーズンの一人旅ならではの面白さだ。よく考えたら日没までここにいたら真っ暗な道を歩いて帰らなくてはならない事に気付き、再び動き出す。海にはまだ泳いでいる子供たちの姿がある。もう17時半だよ!?

伊良部島、国仲にて

近くの丸吉商事という商店でブルーシールのマンゴーアイスを買ってひと休み。陽も傾いて風が心持ち涼やかになってきて、実に心地好い。と言ってあまりのんびりしていると陽が落ちてしまうので、食べ終わったら即リスタート。ただまっすぐ戻るのも能が無いので、方向だけを頼りに集落の狭い道をうろうろ歩く。

佐和田から国仲方面には歩道の設置された２車線の広い道路があるのだが、歩道は写真のように雑草で覆われていてジャングルの様相。そこまでいかなくてもクモの巣が幾つも張ってあったりしてのんびり歩くと言う気分には程遠いのだ。

すると背後から別のおじぃに呼び止められる。もっとも意味不明な方言だったので、最初は呼ばれてる事すらわからなかったんだが....。

このおじぃが曲者で、歳はいくつだ、家族はどうした、どこから来た、いつまでいる、という定型パターンを５回くらい言わされる。「この旅の所感を聞かせてくれ」なんて言われてもまだ来たばかりなんだって!!。何より開口一番「やまとんちゅうはダメだ、すぐに人を騙そうとする」ときたもんだから、自他共に認めるやまとんちゅうとしては返す言葉にナーバスにならざるを得ない。単なる頑固おじぃが娘婿を気に入らないだけじゃないのか？とは思ったものの口が裂けても言えないし、ほとほと閉口した。

国仲まで歩いてさんぴん茶を1L仕入れ、日没とほぼ同時の19時過ぎに宿に帰着。夕食は外のクラブハウスでアラカルト。沖縄と言えばお約束のゴーヤチャンプルーをチョイス。ベーコンと豆腐のチャンプルーだったがなかなかウマかった。〆て\760也。

ちなみに沖縄では缶ジュースは一般的に\110。500mlのものでも缶なら同じである。水のマズイ沖縄では缶飲料の消費量が多いので\110でも儲かるという話なのだが、それならPETボトルが内地と同じ\150なのは腑に落ちない。

今日は二人のおじぃにいろんな話を聞かされ、島社会の抱える問題の一旦を垣間見せられた気がした。ヤモリの「キュッキュッキュッ…」という鳴き声が琉球の苦悩を表わしているように聞こえる。

オーシャンハウスinさしば　TEL＆FAX 09807-8-4814
素泊り\3,000

参照
●下地島空港施設㈱ (オーシャンハウスinさしば)
　-訓練予定
●アジア太平洋観光交流センター
　-下地島空港(SHI)
●Sierra World
　-下地島空港ガイド
●株式会社フェアリンク
●スカイネットアジア航空株式会社
●美ら島物語
　-伊良部・下地島

タッチアンドゴー

ANK B737

翌13日の朝は梅雨入りしたとは到底思えないような青空。慌ただしく朝食を済ませ、オーシャンハウスinさしばを脱兎の如くチェックアウト。と言っても、実際は10kgのザックを背負って下地島空港の事務所までの2kmほどをトボトボ歩いて行って鍵を返却するのだが。

9時に下地島空港へ着いたら早くもフェアリンク機がエンジンを始動させていたので大急ぎで滑走路端へ向かう。と言ってもジャンボも離着陸できる空港なので滑走路は3000m。当然、空港敷地内を通れるわけはなく、大きく迂回する形になる。更にレンタカーの予約電話をする為に寄り道したりしたので、滑走路端に着いた時には10時になっていた。もうヘロヘロです。自転車でも借りとけば良かった～。

FairLink CRJ-100

空模様は雲と青空が半々だが、目の前の海は目映いばかりに輝くエメラルドグリーン。実に魅力的でステキな風景だ。

何枚か写真を撮って安心した後、かなり汗だくだったので取り敢えず海へ入ってシュノーケリング。が、海底が砂地の為に意外に透明度も悪く魚も少なかったので、ひとしきり涼しくなったところで写真撮影に復帰する。

ANKのB737とフェアリンクのCRJ-100がひっきりなしにタッチアンドゴーを繰り返す一方で、スカイネットアジア(SNA)のB737は動く気配ナシ。やはり東京から飛行機の写真を撮りに来ている人と話をしながら飛行機にレンズを向けるが、昨日、一昨日も写真を撮っていた彼もまだSNAが飛んだところを見てないと言う。

SNA B737

12時前にはここを引揚げて宮古島に戻ろうと思っているのだが、今日も無理なのかなぁ…と半ば諦めた頃にSNAのB737が始動。何とか3回のタッチアンドゴーを見送って、下地島空港の撤収を決意。

昨年12月のリベンジは充分に果たし、心残り無く宮古島に戻る事にした。予定より撤収が遅くなったので大急ぎでバス停のある佐和田に移動。メシも喰わず一心不乱に歩いたにも関わらず結局12時50分のバスには乗り遅れてしまった。ていうか、オーシャンハウスinさしばに書いてあったバスの時刻が古く、ホントは10分早い12時40分発だった、という影響も多大にあるんですが。(>_<)

伊良部島観光案内タクシー

こんなところで1時間以上も時間をロスするのは勿体無いし、何より平良港にはサーウェスト宮古島から迎えに来てくれる事になってるので、スーパーみなみのおねぇにタクシーの手配をお願いする。5分ほどでタクシー到着。

急いで乗り込んで「佐良浜港までお願いします」と告げ、これで船に間に合うなぁと安心したところで、異様にまでトロピカルな内装に気付いた。なんと、このタクシーが噂に聞いた伊良部島観光案内タクシーの宮国さんだったのだ。タクシーの外観自体は開発タクシーという会社のそれと変わらないのだが、南国ムードたっぷりの内装と衣装で明るい気分にさせてくれる心配りがなんともウレシイ。

また三線や琉球民謡は師匠レベルで、子供達にも教えたり平良の琉球館で披露する事もあるそうだ。観光コースを周る時には自慢の音楽も聴かせてくれるらしいので、何人かで周る時にはぜひ観光案内をお願いしたいと思う。

Internetで見掛けた時には一人で観光案内してもらってもなぁ…と思っていたのだが、図らずも宮国さんのタクシーに乗せて頂く事になるとは、コレも何かの縁なんだろうな。

伊良部島観光案内タクシー(開発タクシー1号車宮国さん)　TEL 090-4585-7475

参照
●伊良部島観光案内タクシー
●美ら島物語
　-伊良部・下地島

リベンジ宮古島

レンタカー

13時45分に宮古島の平良港に到着。サーウエスト宮古島でスターレットを借りる。港からはだいぶ離れているが、午前中に連絡しておいたのでクルマで迎えに来てくれるのだ。スクーターでもいいかな？と思ったのだが、朝のシュノーケリングで掌をちょっと切ってしまったので大事を取ったのと、やっぱり荷物の量と雨の可能性を考えると無難なクルマをチョイスした。

サーウエスト宮古島　TEL＆FAX 09807-2-2204
スターレット 48時間\7,000、スクーター 48時間\4500

手続きの時に宿を訊かれたのだが、まだ決めてなかったので安宿でいいところが無いか聞いてみたら民宿「銀座」を勧められたので、真っ先にそこに行って様子を見てみる。サーウエスト宮古島から港の方に戻る形で5分ほど。平良港にもほど近い街の中だ。

まぁ造りは古いが大通りに面しているわけでもないので騒音は大丈夫そうだ。駐車場もあって、クーラーも無料で使えるという事だし、2泊お願いする事にした。しかもオヤジさんは支払いも出る時で良いと言う。こんな出入りし易いところで後払いって、いつでも逃げていいよって言ってるようなもんでは？もしかして人間性を試されてるのかなぁ…？（笑）

東平安名崎にて

荷物を降ろした後は、取り敢えず宮古ソバを喰うぞ～とスタート。久々のオートマに最初はドキドキしてたが、エアコンの効いた車内で沖縄ローカルなAMラジオを聴きながら快適なドライブ。少し雲はあるものの、概ね青空で覆われてゴキゲンな空模様だ。県道78号線から201号線に繋いで南へ。

15時に念願の丸吉食堂へ到着したのだが、残念ながら臨時休業。また明日リベンジだ!!

腹ぺこのままイムギャーを経て15時半に東平安名崎へ。取り急ぎブルーシールの紅イモアイスをGet。ここも12月に曇り空で涙を飲んだ場所なのだが、今日は天気だアイスがウマい!! (^o^)

前回に続けて灯台に登り、碧く輝く東シナ海と太平洋を結んだ300度以上の水平線を堪能する。天気がいいとこうも違うものか!!

吉野海岸にて

続いて吉野海岸へ。16時を過ぎて日も翳ってきたので下見だけのつもりだったのだが、意外とまだまだ泳いでいる人が多かったのでシュノーケリングに突入。波打ち際から10mほど離れただけで熱帯魚が気持ち悪いほど間近でウジャウジャいて驚いた。明日はシュノーケリング三昧にしようかな？

18時に平良市内に戻り、港近くのバナナキッチンで晩メシ。今宵のディナーはタコスの具材をご飯に乗せたタコライス\500と宮古ソバの小\200をチョイス。

バナナキッチンにて

確かに内地では食べられない代物だが、冷静に考えるとそれほど美味しいと言うようなモノでは無いかな。まぁ話のネタにはなるんで一度は食べておいて損はないって感じだ。宮古ソバも可も無く不可も無く。

何よりバナナキッチンはメニュー豊富な定食類が\500均一と安くてボリュームあるのが◎だ。

取り敢えずお腹いっぱいになってまったりしていると、窓の外でもいい感じに陽が傾いてきたので慌てて砂山ビーチにクルマを走らせるが、結局夕陽は雲の中だった。ちゃんちゃん。

帰り道にスーパーに寄って朝用の食料などを仕入れてから宿へ帰り、あとはTVを観ながらおとなしくWebを更新。パンフレットを眺めて明日の作戦を練っているうちに、気が付いたらもう0時。話し相手が居なくてもなんだかんだと時の経つのは早いなぁ。

民宿銀座平良市下里10　TEL＆FAX 09807-2-2234
素泊り\2800

参照
●沖縄コンベンションビューロー
●平良市
●宮古島オンライン
　-サーウェスト宮古島
●＜すめば☆みやこ＞
●美ら島物語
　-宮古島
　-丸吉食堂

池間デー

池間島沖にて

14日。朝起きた時はシトシトとした雨に心もどんよりしたけれど、出掛ける頃には雨も上がって空模様は回復基調。まずはホットスパーで「水中写ルンです」を入手し、池間島方面へハンドルを向ける。

9時過ぎに池間大橋へ。橋の両側に広がるエメラルドグリーンの海の色が素晴らしい。もう少し太陽の高度があがると更にキレイだろうと思って30分程ウロウロしながら待つが、残念ながら雲がスカッとは晴れないので、池間漁港へと移動する。

池間大橋にて

10時からサーウェスト宮古島イチオシ、池間島海底観光のグラスボートによる珊瑚礁の鑑賞(\2,000)。

なんと客はYANO独りだったにも関わらず「せっかく来てくれたんだから」と、快く船を出してくれた。もちろん料金は通常と同じ一人分、ありがたい。

グラスボートならば防水でないデジカメでも珊瑚の写真が撮れると思っていたのだが、実は思ったより暗くて船が動くので非常に難しかった。しかし、肉眼でお手軽に色とりどりの珊瑚が手に取るように観えてとてもキレイだった。

池間島海底観光平良市池間90-1　TEL 09807-5-2871
所要時間50分、大人\2000

砂山ビーチにて

11時に再び池間大橋へ戻る。陽射しもいい感じになりエメラルドグリーンを満喫。光線状態がイイ時を逃さぬようにそのまま砂山ビーチに流れる。ここもいい感じだ。

13時半から池間島海底観光のグラスボート2ndステージ。今日は大潮なので干潮時に珊瑚礁が干上がる場所(干瀬)があり、そこを基点に歩いたりシュノーケリングするツアーを行うという事を聞いたので、便乗して参加する事にしたのだ。

池間島沖にて、by水中写ルンです

干瀬に船を寄せて、珊瑚礁の上に降りる。もちろん、生きている珊瑚を傷付けるワケにはいかないので、死んだ珊瑚を選んでその上を歩くワケだが、これがなかなか難しい。まさにおっかなびっくり、へっぴり腰でついて行く。すると船長から「この辺で泳ぐといいよ!!」とGoサインが出た。

珊瑚にぶつからないよう恐る恐るシュノーケルを装着して海に入ってビックリ。この辺り一帯はまさに天然珊瑚と熱帯魚の宝庫。餌付けによって珊瑚が瀕死状態の吉野海岸とは一味も二味も違う。単に魚を近くで観たいだけなら吉野海岸の魚の方が人に馴れていて観易いが、珊瑚礁も含めて生きた自然を観たいのならば池間島海底観光のグラスボートツアーがオススメだ。

もう吉野海岸に行く気も失せてしまったので、「水中写ルンです」も躊躇せず撮り切ってしまった....。

来間浜にて

飽きるまで楽しんで、港に戻ったのは16時半。他にはカップルが一組だけで合計3名のスペシャルツアー。3時間たっぷり遊んだのに\2,000だった。え～、午前中は1時間\2,000だったのに…と思ったが、オレだけ2回目だったのでサービスしてくれたんだろうか？　他の人に聞くのも悪いので、ありがたくお言葉に甘える。

クルマの陰で着替えた後16時45分に池間島にお別れ。一旦平良市街に戻って「水中写ルンです」をプリントに出し、島の反対側に位置する丸吉食堂へ向かう。昨日通った道だからもう馴れたもの。17時半に丸吉食堂に到着。待望の『ソーキソバ』\600に舌鼓を打つ。ソバ自体はともかく、とろプルのソーキが実にウマいっ。満足したっ。

いい感じに陽が傾いてきたので来間島～前浜と周って夕陽ハンターと化す。雲に隠れがちだったが、それなりに雰囲気の良い夕焼けだった。まぁ野郎一人で雰囲気に浸ったところで何の役にも立たないが。

ちょっぴりセンチメンタルしたところで、平良市街に戻って「水中写ルンです」プリントを回収。前回の経験が活きてだいぶまともに撮れているのが増えたな。ファミリーマートで朝食の買出しを済ませたあと、20時にバナナキッチンへ飛び込んでゴーヤチャンプルー定食\500で晩メシ。さっきソーキソバを喰ったような気がしたが…。

さらば、美しき宮古よ

来間大橋にて

15日、今朝はこれまでで最高の空模様でまさに夏本番を思わせる青空。さっさと朝メシを済ませ、宿をチェックアウト。スターレットを飛ばしてして来間大橋へまっしぐら。ただし、まだ光線状態が良くないので海の色があまりキレイに写らなかった。もう少し太陽が高くなるとキレイになるのだが…

前浜ビーチにて

と言っても飛行機の時間があるので、そうそうのんびりもしてられない。慌ただしく前浜ビーチに移動。今日は風が強くて比較的波が高いものの、ビールやジュースの幟が真夏の雰囲気を漂せているビーチで爽やかな青空を見上げてのんびりまったり。珍しくリゾート気分だ。

9時半を過ぎたところで撤収にかかる。平良市街に戻って給油(\110/L)の後、宮古空港へ。クルマを駐めた駐車場の区画を電話連絡してレンタカーの手続きを終了。1日半で242kmを走ってくれたスターレットに感謝。ちなみに燃費は15.4km/Lだった。

JTA 941便は定刻の11時5分に宮古空港を離陸。石垣まで僅か30分のフライトだが機内誌"コーラルウェイ"を読むには充分な時間だ。

波乱の石垣島

玉取崎展望台にて

今日は雨の心配はしなくて良さそうだから、石垣では一番星レンタカーで50ccのスクーターをレンタルした。ホントは19時くらいまで借りたかったのだが、そうするとレンタル時間が12時間で＋\500となる(1時間くらい負けてくれよ～とは思ったが)ので、時間は18時までの6時間として、〆て\2,000也。まあまぁかな。

一番星レンタカー　TEL 09808-8-5098

まずは今宵の宿であるスーパーホテル石垣島に行って11kgのザックを預けて身軽になったあとは、R360を北東に向かう。久々のツーリング、という気分ではないが、誰が何と言おうが明石食堂のソーキソバを喰うのだ～。

明石食堂のソーキそば

しかし今日は台風かと思うくらい風が強い。最大は秒速10mを越えるだろう。

うだるような暑さが無いのはいいんだが、軽いスクーターは横風でふらつくので運転が非常に疲れる。波もあるので泳ぐのは止めといた方が良さそうだ。雲行きも妙に怪しいし....。って、それ以前に水着を入れたままザックをホテルに預けちゃってんじゃん。f(^^;;

玉取崎で休憩を挿んで、13時半に明石食堂に到着。市街から1時間程かかっちゃったが、念願のソーキソバ\600にありついた。昨日食べた丸吉食堂を越えるソーキのウマさにびっくり。しかもソバ自体もうまいと来るもんだからもう文句無しだ。

平久保崎にて

幸せな気分で平久保崎へ。また一段と風が強烈だったが、見下ろす海の美しさと見渡す限りの水平線は絶景だ。ちょっと引き潮で珊瑚が露出していたのが残念。なお、灯台のあるところよりも、駐車場を挿んで反対側にある丘の方が眺めが良い。ちょっと道は険しいが、天気が良ければそれ相応の報いがあるはずだ。

その後は来た道を伊原間まで戻って、今度は県道79号線を走って米原へ。天然記念物である八重山ヤシの群生地を観た後、米原キャンプ場を視察。噂どおりライダーやらチャリダーやらの溜り場と化していた。ここに一人で新規参入するには勇気が必要かもしれないな。

伊原間にて

その後は川平湾へ。と思わせといて行きがけの駄賃で川平ファームに寄り道。パッションフルーツジュース\200で一息入れる。

それから川平公園の売店でブルーシールの紅イモソフト\300を所望する。アイスではなくソフトなだけあってミルキーで美味しかった。ソフトもいけるねぇ。肝心の川平湾の眺めは、曇りの上に干潮で海の美しさが全く振るわない。

川平湾にて

早々に引揚げて底地ビーチへと展開するのだが、こちらももちろん干潮で見渡す限りの砂浜。文字通り潮時だと考えて石垣市街への撤収を余儀なくされる。

あとは帰りがけにパイナップルのフレッシュジュースでも…と思ったが、よく考えると収穫時期前なので旬を思いっきり外しているワケで結局見送り。最後に給油をして、18時前にスーパーホテル石垣島に戻る。

何km走ったかチェックし忘れたが、ガソリンは3.4Lも入った。普通に一周するだけで時間いっぱい、泳いでたらとても一周できなかったなぁ。石垣島は思ったより広い。心してかかるべし。

晩メシはホテル近くの味処「岩」で日替わり定食\850。八重山ソバの小椀まで付いていたが、これもなかなかのウマさだった。先月食べた丸八そばも絶品だったし、やっぱり沖縄ソバは八重山ソバが一番ウマいと思う。

スーパーホテル石垣島石垣市石垣36番地　TEL 09808-3-9000
シングル \5800

ななさんまる

16日、ホテルのサービス朝食でおにぎり３つにサラダを平らげ、コーヒーを呑みながら朝ドラの『さくら』を観てから8時半にチェックアウト。

石垣市、730交差点にて

昨日とは打って変わって、今朝は見るからにテンションを下げざるを得ないどんよりどんよりな空模様。どうやらYANOさんのツキもここまでのようだ。とぼとぼと離島桟橋まで歩く。10分ほどの道程だが商店街を歩くので距離はさほど気にならない。ただ湿気のせいか、気のせいか？12kgのザックがやけに重いぞ。

ちなみに離島桟橋に最も近い730(ななさんまる)交差点。石垣でも最も交通量が多い交差点として知られているが、よくわからなかったのがその名前の由来。今回の返還30周年記念のニュースでちょっと触れられてわかったのだが、1978年(昭和53年)の7月30日に車がアメリカ式の右側通行から左側通行に変った事を記念した記念碑が置かれている事から730交差点と呼ばれているそうだ。

当時12才のYANOはこのニュースで沖縄が戦後アメリカに占領されていた事を知ったわけだが、そんな事も含めてすっかり忘れていた。「おみやげの730」の前にある記念碑を眺めていると、しきりに「ななさんまる」と連呼していた当時のニュースキャンペーン映像が蘇ってきた。

参照
●石垣市
●石垣市観光協会
●石垣島閑話
●美ら島物語
　-石垣島
　-明石食堂
●スーパーホテル石垣島

伝統美の竹富島

安栄観光で竹富島まで切符(往復:\1,100)を買い、9時の高速艇で竹富島へ上陸する。途中、スタークルーズの豪華客船とすれ違った。どうやら石垣港に入港するらしい。どこからのクルーズなんだろう？ちょっとだけ気になった。

竹富島にて

さて竹富島は高校の修学旅行以来18年ぶり2度目の来島だが、既視感は全くと言っていいほど無い。島が変ったのか記憶に無いのかは定かではないが、たぶん後者なんだろう。ただ港から集落までの道路が拡幅された事と、車の量が増えた事だけは確かだ。それだけ観光客が増えたという事なのだろう。

港から中心部の集落まで10分ほど歩いて今夜の宿、高那ユースホステルにチェックイン。ザックを下ろし身軽になって島内の徘徊にかかる。が、雲の量に反比例するようにテンションは低値安定状態。取り敢えずビジターセンターに行った後は、集落をくまなく歩き方向感覚を養いつつ、陽射しが出た時の為のロケハンに徹する。

竹富郵便局前にて

暫くするとやたらと喧しいグループが増えてきた。どうやら中国語で喋っているような気がする。後で聞いたところによると台湾からのツアー客らしい。毎週木曜日恒例のスタークルーズのオプションツアーなんだそうだ。台湾から石垣まで200km強だからお手軽って理由ですなぁ。

お昼は民芸喫茶マキでそうめんチャンプルー\800を食す。そうめんと言うよりもビーフンっぽい食感だったが、これはなかなかイケてる。またここではセットでハイビスカスティーが付いていると聞いてドキッ。実は以前八丈島に行った時に買って帰ったら大失敗した飲み物だ。否応なくその時の苦い記憶が蘇ってきたが、ここのはちょっと酸味があるくらいで普通に飲めた。と言って特においしいと言う代物では無い事もまた否定しないが、話のタネにぜひどうぞ。ちなみにお茶にハイビスカスの花で色を着けているワケではなく、ハイビスカスの花だけで入れているそうである。だからティーと名乗ってはいるがお茶の味は全くしない。

竹富島にて

お昼を食べ終わったところで嬉しいニュース。雲が晴れて夏の陽射しが戻ってきたのだ。写真を撮りながらユースに戻って水着に着替え、今度はコンドイビーチに向かう。しかし、ビーチに着く頃には再び無粋な雲が空を覆い尽し、ぬか喜びの哀愁を浴びせかける。まぁ陽が射していたところで潮が引いてしまった底が露呈したビーチでは絵にならないし、どこまで行っても膝までしか水が無くては泳ごうとしたって無理と言うもの。つまり今回の旅では元々ビーチの条件が良くなかったという事だ。

結局、沖まで往復500m近く散歩しただけで浜に戻り、サザンを聴きながら星砂の浜として知られるカイジ浜へまで砂浜を歩く。誰もいない砂浜というのは気持ち良いものだ。確かにここでは下馬評通り簡単に星砂や太陽砂が獲れた。もちろん量を確保しようと思ったらそれなりに大変だけど、軽く手ですくってみるだけで10粒くらいは獲れる。ただ「よく考えたら単なるプランクトンの死骸なんだよなぁ」と思った途端に醒めてしまい、集めたモノを全て撒いて撤収した。何やってんだか。

竹富島にて

再び島の内部に戻って集落を徘徊する。伝統的街並み保存地区だけあって琉球赤瓦の家が多く、色鮮やかな花で彩られた石垣も道路の白砂に映えて実に美しい。悪戯に道路を拡幅したり舗装したりせず、自分達の伝統と文化を守った誇り高い住民の皆さんに敬意を表したい。

それにしても日が翳っているのにかなり蒸暑い。今日もなんだかんだと歩き回っているので、16時前だが早めにユースに戻ってシャワーを浴び、夕食までゆっくり本を読む事にした。「もう動きませんモード」に入っていると不思議なもので雲も晴れてくる。てめ～…

竹富島にて

他には女性ホステラーが二人いたが、イマイチ盛上がらず。夕食後はしばし一人で西桟橋に佇む。この時間になると湿気を含んだ風でも心地好く感じる。水平線付近は分厚い雲に覆われていたものの、西表島の上空を焦がす夕焼けを観ながらセンチメンタルに浸った。

ここで聞き覚えのある話し声が…。4月に波照間の「たましろ」で同宿したカメラマンのサカイさんだった。4月からずっと八重山滞在なのかと思ったら、YANOと同じようにバーゲンフェアに乗じて来たとの事。ありがちと言えばありがちだが、僅か1ヶ月後に再会を果たすとは思わなかった。しっかし、このオッサン更に肌が黒くなっていてまさに黒人なみ。日が暮れてしまったら前後がわからないゾ（笑）。

思わぬところで思わぬ出会い。これもまた旅の醍醐味だ。明日の与那国島ではどんな事が待っているのだろうか…？

高那ユースホステル　TEL 09808-5-2151
1泊2食\3,600(会員)

参照
●竹富町
●ぱいぬ島ストーリー竹富町観光協会
●美ら島物語
　-竹富島
　-高那旅館(ユースホステル)

どなん、という島へ

17日。昨日と同じようなどんよりしたお天気。取り敢えず庭先に出て寝起きのコーヒーを飲んでいるとポツポツと雨音が！？　ここ数日そうだったようにすぐに止むだろう…とタカをくくっていたら次第に雨脚が強くなるだけでなく、風と雷まで伴って嵐の様相に悪化していった。

朝食を終えてもそう簡単には治まる気配は無い。8時45分発の石垣行き高速船の出港まであと30分を切ったところで、クルマで桟橋まで送ってもらう手筈を整える。ユースから港までたかだか徒歩10分ほどの距離なのだが、いくら遠慮深いYANOと言えどもさすがにこの風雨では歩いて行く気は見る影もなく消え失せた。

港まで送ってもらい、雨を避けるように東屋で待機。…っつても吹きさらしの海沿いは更に強烈。横殴りなんで結構濡れちゃうんですが。f(^^;;　程なく安栄観光の安栄号が入港してきた。客待ちのクルマの陰に隠れてよく見えないのだが、強風に煽られてなかなか接岸に難儀しているようだ。待っていたと思われる乗客数人がおもむろに船に向かうが、YANOは極力濡れまいと降船が終わるまで待つ事に。

そうこうしていると八重山観光の船も入港。こちらも難儀してたが、程なく乗客がわらわらと降りてきた。と思ったらさっさと出港して行った。YANOは引き続き安栄号の動向を見守るのだが、動きがおかしいかな？と思ったら桟橋から離れて行くではないか!!!!　やばっ、また乗り遅れたか!!と慌てて強風の中をダッシュする。さっき船に向かった人達も居ない、という事は乗り遅れ決定か？。

近くにいた係員にすがるような声で「もう出ちゃったんですか？」と訊いたところ「その前に、まだ着いてない…」との返事。ひと安心した半面、接岸できなかったら石垣には渡れないので結果は同じ。祈るような気持ちで接岸作業を見守る。離岸したあと反転して、今度は船首を風上に向けて左舷で無事に接岸完了。素晴らしいっ、船長あんたはエライ。

というわけで危機一髪で石垣行きの船に乗船する事ができたのだが、この騒動で5分以上の遅れが発生し、9時発の空港連絡バスに間に合わない可能性が非常に高くなった。まぁそれ以上にバスターミナルまでと言えども、この風雨の中を歩いて行くのが極めてイヤだったという心情があって、離島桟橋からタクシーで石垣空港へ向かう。\930なり。

さらに激しくなった豪雨の中9時15分に石垣空港に到着。チェックインの時に「只今天候調査扱いになっておりますので、出発が遅れる可能性がございます」と言われ、与那国島に行けないかもという気持ちと、初の天候調査に遭遇してドキドキする気持ちが葛藤する。

与那国島は周囲を断崖に囲まれ天候が不安定な島。そのため島に渡る事が難しいとこからどなん(渡難)と呼ばれていたそうだ。今回はどちらかと言うと石垣の天気に左右されているのだが、図らずもどなんという言葉の意味を身を以って知る。

石垣空港にて

結局、与那国行きの機材となる東京からの直行便が石垣に降りられず那覇に引き返した為、改めて那覇から石垣に飛んで来た後、12時45分の出発予定となった。つまり2時間半遅れるわけだが、遅れたからと言って今度は降りられるという保証は無いのもまた事実。こればっかりは天候回復を神に祈って気にしない事にする。

こういう時に限って読もう読もうと思って読まなかった本は受託手荷物に入れてしまったりして、暇潰しネタも無かったりする。なわけで取り敢えず手荷物検査場を逆送して売店で昼飯ネタを物色。石垣市特産品販売センターでポーク卵弁当\450をGet。ボリュームもあってウマかった。一般的に内地に比べると島の弁当は高くて量が少ないのだが、そういう意味でも石垣島は島に非ずという事かなぁ。

お腹いっぱいになった後はお昼寝したくなる自然の摂理に従って、しばしお昼寝をしてたら雨も上がって、程なく那覇からの便が到着した。これで与那国に行けそうだ!!

結局13時に離陸したと思ったらすぐに雲の上へ。次のハードルは与那国に降りられるかどうかだ！？という心配をよそに、あっという間に記憶が無くなり着陸のショックで我に返る。13時半。心配するより生むが易しとはよく言ったものだ。

日本最西端へ

与那国島、西崎にて

与那国は雨は降っていないがいつ降り出してもおかしくない雲行きだ。不安げに空を見上げつつ民宿「おもろ」の迎えのクルマに乗って祖納へ。宿泊の手続きを済ませた後は、お隣の与那国ホンダでシビック(\7,000/24H)を借りる。やはり雨の可能性を考えるとスクーターでデジカメを水没させては元も子もないし。手続きを終えてクルマのエンジンをかけたところで幸か不幸か雨がぽつりぽつり落ちてきた。これくらいならバイクでも苦にならないんだけど…

まずは与那国空港へ戻って、帰りにあれこれ悩まなくていいように土産物屋を下見。まぁ悩むほどの店数では無いんだが、集落にあるお店と比較する意味でね。それからお約束の西(いり)崎の「日本最西端の碑」を観に行く。空港からのんびり走って10分ほどで到着。海も空もどんよりどんよりで切なさひとしお。パラパラ雨が降ってきているので数枚写真を撮ったあとは速やかに退散。天気のせいだろうがここでは一人の観光客も見かけず、最も寂しい日本最○端だった。

そういえば、本州最西端の毘沙ノ鼻、本土最西端の神崎鼻、いずれも観光地としてはパッとしない寂しい場所だ。日の沈む西という方向が寂しさを呼ぶのだろうか…？

与那国島、南牧場にて

その後は与那国馬やヤギを掻き分けながら島内を一周する。驚いた事にこいつら人を全く避けようとしない。恐るべし与那国の野生生物。東(あがり)崎へ抜けた頃には雨脚が激しくなりクルマのドアを開けるのもイヤになるが、逆にケチってスクーターを選ばなかった自分を誉めてあげる。ここでは台湾のラジオも聴ける、さすが国境の島って感じ。って言いつつ何度も選局したんだけど日本語の放送が全然入らないんですが？ここは沖縄県じゃないの？

その後も夜までずっと雨。結局この天気では海岸沿いでも山でも特に観るべきものもなく、集落の中をクルマで悪戯に走り回って暇潰しするが、グレ電も見つからない。17時を周ったところで思い出したように宿に戻って本を読む。天気が悪いとどうしようもない....。

今宵の同宿はバタフライハンターのおじさん一人。何やら与那国と西表は台湾やフィリピン等から渡ってくる珍しい蝶が見られる事で有名なんだそうで、ダイビングや釣以外にも蝶の採取に来る人が多いらしい。そんな事は全く知らなかったなぁ…。

民宿「おもろ」与那国町与那国14　TEL 09808-7-2419
1泊2食\4,500

参照
●与那国町
●与那国オンライン
●与那国島（渡難）へようこそ！
●美ら島物語
　-与那国島
　-民宿おもろ

ファイナルラップ

与那国島、宇良部岳山頂にて

18日。朝6時、涼しさを通り越した肌寒さに目覚める。昨夜降り続いた雨もようやく上がり、空にも明るさが戻っていた。せっかくクルマを借りてるんだしと、ダメ元で東崎へ朝日を眺めに行くが、結局与那国馬を観に行っただけだった。まぁそれはそれで良しと。

朝食を終えると時折青空も覗くようになったので、空港へ向かう10時半まで最後の2時間半は与那国島2周目を敢行。

まずはバタフライハンター氏に勧められた与那国最高峰の宇良部岳へ。山頂まで一車線幅の舗装路が通じているお手軽スポットだが、正面に与那国空港の滑走路が手に取るように、右を向けば東崎の風車、左を向けば西崎の灯台までをも見渡せる好展望地なのだ。まだちょっと雨上がりの湿気で煙った感じなのが残念だが....。

与那国島、南牧場にて

続いて立神岩(タティガン)を周って比川へ。比川浜で写真を撮って振返ると黒潮源流塩を作っている与那国海塩の工場を発見。味見させてもらうと辛いが後味まろやかで美味しい。工場直売は正価の2割引というのもウレシイね。

その後は南牧場へ。クルマを止めて、誰に促されるでもなく1頭ずつ道路を渡って海沿いの牧草地へ出ていく与那国馬をのんびり眺める。ウマそうに草を喰ってるなぁ....。

陽射しに伴って背景の海も空もだいぶ碧さを取り戻してきた。今日は晴れて暑くなりそうだ。もう帰らないとならないんだけど。(;_;)

与那国島、西崎にて

そして再び最西端の西崎へ。ここに至ってはすっかり雲も晴れてきた。やはり青空の下では観るもの全てが輝いて見える。惜しむらくは昨日がこうだったら日本で一番遅い夕陽を観られただろうに....。

岬から見下ろすエメラルドブルーに輝く浅瀬と吸い込まれるように碧い海、そして澄み渡った青い空とのグラデーションが鮮やか。何と言っても黒潮が直接ぶつかる与那国島は海の透明度が高いのだそうだ。

10時近くになったので、ちょっと早いがクルマを返却して宿に戻る。陽が昇るにつれて風が少し強くなってきたが、飛行機の運航に影響を与えるほどではないだろう。残念ながら台湾を観る事はできなかったが、今日は与那国沿岸の海の碧さは堪能できた。シュノーケリングできなかったのもちょっと残念だったかな。

女将さんに支払いを済ませ、宿のヘルパー嬢に空港まで送ってもらう。なんと彼女は北海道からやってきているそうだ。これから暑くなるっていうのにわざわざこんなところに来なくてもと思うが、ロングステイで惹かれるものがあったんだろうなぁと思うとちょっと羨ましい。

与那国島、ナンタ浜にて

JTA 962便は11時20分に与那国空港を離陸。今日の与那国は空も海も碧かった。今度は天気の良い日に来たいものだ。

今日は6時間以上をかけて飛行機3便を乗り継ぐ。JTA-ANK-JALと他社便を挿む事もあって出発地での一括チェックインもできないしちょっと心配。空港で買った土産物も入れて13.2kgに肥大したザックを受託手荷物として預けたのだが、ちゃんと福岡まで届くかな？

それ以上に心配なのが飛行機の遅れ。乗り換えの時間は多めに取ってあるが、昨日のように2時間半も遅れると完全にアウトだ。取り敢えず一番危ないとみていた与那国空港の出発がOn-Timeだった事によって、かなり安心した。西表島～小浜島～黒島沿岸のエメラルドグリーンに輝く海を見下ろして、定刻通り30分で石垣空港に到着。

石垣空港では2時間弱の待ち合わせ。この時間を使って丸八そば屋を食べに行くのだ。まずは次の那覇行きのチェックインを済ませた後、市内行きバスの時間を確認。出発まで10分以上あったのとバスターミナルから丸八そば屋までちょっと離れているのでタクシーで向かう。街はトライアスロンを翌日に控え、先日とはちょっと違った雰囲気に包まれていた。

10分ほどで丸八そば屋に着いてビックリ。なんと臨時休業中だってさ。止むなくタクシーの運転手オススメのなかよし食堂へ目的地を変更。もしバスターミナルから歩いてたらここで息絶えていたところだ。タクシーにしといて良かった。なかよし食堂でもソーキそば\600をチョイス。ソーキはパサパサでちょっと▲かな？と思うが、そばはなかなかだった。次は噂の定食メニューにしよう!!

食べ終わって12時半。帰りは余裕なので食後の散歩も兼ねて石垣港のバスターミナルまで散策。土産物屋を冷やかしたあと13時10分のバスで空港へ。バスは16分で石垣空港に到着。これで石垣昼メシ作戦は完了だ。

ANK 434便は13時45分に石垣空港を離陸。白保沖の珊瑚礁を見下ろした後は記憶喪失。気が付いたら摩文仁(まぶに)の丘が見えていた。あ～、慶良間周辺の青い海を見逃しちゃった。那覇空港でも待ち合わせは2時間弱。一旦搭乗口を抜け出し、JALのチェックインカウンターで手続きを済ませ、搭乗フロアに降りて土産物屋を物色。意外なところで風月の紅イモソフト\300が◎。ソフトだけでなく店頭で焼いたと思われるワッフルコーンがサクサクで非常に美味しかった。福岡でも売ってくれ～

そのあとはルートビアやシークワァーサージュースなどを適当に買い込んで16時前に搭乗口へ。おっと、売店にブルーシールの木いちごアイスを発見。食べなくてはなりません。f(^^;;

JAL 924便は16時30分に那覇空港を離陸。九州上空を埋めつくした雲の絨毯を抜けたら見慣れた志賀島の上空。区画整理地域にポツンと残る我が家を確認しつつ、小雨の福岡空港に到着。さらに日焼けした腕に感じる肌寒さが、南の島の夢物語が終わった事を告げているようだった。

参照
●与那国町
●与那国海塩
●美ら島物語
　-なかよし食堂
●風月フーズ
●ブルーシール

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