http://www.blu-speccd2.jp/より |
2008年に発表された「Blu-spec CD」の改良版、「Blu-spec CD2」なる規格が昨日発表された。
SHM-CDと同じ「高品質CD」の一種で、「Red Book」と呼ばれるCD-DAの規格に準拠して既存のCDプレーヤーでそのまま再生できるのが特徴。
確かに正常進化したwelcomeな技術であろうことは間違いないのだが、サンプリング周期や符号化などが根本的に異なり対応プレイヤーが限定されるSACD(Super Audio CD)や先日発表された「NextCD」とは次元が異なる規格であり、いわゆるCDのマイナーチェンジとも言える。
海賊版や並行輸入版に対する国内正規版の差別化としてならば「あり」と思うが、現行版CDに対しては自然に「高品質CD」で置き換えられて然るべきであり、徒に複数の規格を掲げて現行版CDとの差別化をアピールし始めると消費者が混乱してしまう恐れがあるので、なんで今さらCDDAの高音質化をアピールしだしたのか激しく疑問。
こういったパッケージ面の高品質化技術は高音質な規格にこそ必要であり、SACD-SHMやSACD-音匠仕様でようやく昨年辺りからSACDが見直されて対応プレーヤーも増えてきているのに、日本の音楽業界やオーディオメーカーはどうしてこうもチグハグなのかしら。
【参照】
●AV Watch http://av.watch.impress.co.jp/
┣ユニバーサルミュージック、高音質CD「SHM-CD」を他社へも開放 2008年7月2日
┣高音質CD「SHM-CD」の製造にSMCが参加 2008年7月30日
┣SME、BDの技術を使った高音質CD「Blu-spec CD」 2008年11月5日
┣【本田雅一のAVTrends】日本型の新音楽メディアを目指した「BDM」 2012年3月27日
┣「NextCD」を目指す、ハイレゾ音楽BDが登場 2012年9月25日
┗SME、BD製造技術を全て投入した「Blu-spec CD2」 2012年9月28日
●ITmedia LifeStyle http://www.itmedia.co.jp/lifestyle/
┣麻倉怜士のデジタル閻魔帳:SACDの復権、BDオーディオの登場 2010年8月2日
┣オンキヨー、DSD方式による高音質音楽配信を開始 2010年12月10日
┣麻倉怜士のデジタル閻魔帳:SACDでよみがえる戦時中の名演奏 2011年5月20日
┗Blu-ray Discにハイレゾ音源、クリプトンなど4社が“BDミュージック”を提案 2012年9月25日
●AV&ホームシアター Phile-web http://www.phileweb.com/
┣SME、BDの素材や技術を応用した高音質CD「Blu-spec CD」を開発 2008年11月5日
┣戦国時代に突入した「高音質CD」の明日を読み解く 2008年12月15日
┣「SA-CD~SHM仕様~」注目タイトル多数登場 - 「スティッキー・フィンガーズ」など初SACD化作品も 2011年6月6日
┣メモリーテックなど4社、ハイレゾ音源再生に特化した「BDミュージック」を発表 2011年6月6日
┗SME、高音質CD「Blu-spec CD2」を発表 - 111作品を12月に発売 2012年9月28日
●SACDラボ http://www.sa-cdlab.com/
●UNIVERSAL MUSIC http://www.universal-music.co.jp/
┗スーパー・オーディオCD ~SHM仕様~
●日本コロムビア http://columbia.jp/
┗DENON クラシック SA-CD ~SHM(R)仕様~
●Sony Music Group Company Site http://www.sme.co.jp/
●SHM-CD Super High Material CD http://shm-cd.co-site.jp/
●HQCD(Hi Quality CD) http://www.hqcd.jp/
●Blu-spec CD® http://www.blu-speccd.jp/
●Blu-spec CD2 http://www.blu-speccd2.jp/
●Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/
┣Super Audio CD
┣スーパー・ハイ・マテリアルCD
┣ハイ・クオリティCD
┗ブルースペックCD