2002年3月〜2003年7月に製造されたHP製およびCompaq製ノートPCのメモリの一部に設計上の不具合がある事が発表されている。
ある特定の条件下で、これらのメモリ・モジュールが原因となり、ノートブック製品にブルー・スクリーンや間欠的ロックアップ(ハングアップ)などの問題を引き起こすことが稀にあります。という事で、発熱したり燃えたりするような深刻なものではないようだ。
すでに2004年12月31日までの期間限定で無償交換プログラムが始まっているので利用すればよい。まずはHPのサイトにあるユーティリティで問題のメモリかどうかは判定し、もし該当するようならば交換用メモリ・モジュールを注文。到着後自分で交換する事になる。なお、問題の当該メモリを自分で交換・返却した人には32MBのUSBメモリドライブがもれなくプレゼントされる。リコール回収を勧めるために動機付けキャンペーンを実施するというのはナイスなアイディアだ。
HPは特定のノートPC用メモリモジュールに、Intel製モバイルチップセットとプロセッサの電源管理技術を組み合わせた場合に動作不良を引き起こすという欠陥を発見した、とHP。という事から今回のリコール騒動はHPだけに留まらず、同時期に作られた他社ノートPCにも影響する可能性がある。
Samsung Electronics、Infineon Technologies AG、Winbond Electronicsのメモリモジュールが該当し、Micron Technologyにはメモリクロック同期に関する別の欠陥が問題となっているという。
回収騒動そのものは喜ばしい事ではないが、株主総会でもケチョンケチョンにやられた某自動車メーカーの例もあり、メーカーの信頼度を量るのには最適の機会と捉える事もできる。そういう視点から他社の動向にも注目したい。
【参照】
●ITmedia http://www.itmedia.co.jp/
┣日本HP、ノートPCの一部にメモリの不具合。無償交換実施へ 2004年6月26日
┗HPがサードパーティ製メモリ不良を発表――Intel製モバイルチップ採用PC全体に波及か? 2004年6月26日
●ヒューレット・パッカード http://www.jpn.hp.com/
┗HPメモリ・モジュール交換プログラム 2004年6月26日