1956年にインド洋を南下中の南極観測船「宗谷」で目撃されて以降の観測事例が無く、「幻の流星群」と言われていたほうおう座流星群。
アストロアーツ記事より |
母天体は公転周期約5年のブランペイン彗星と推測されていたものの、1819年から数度観測された後見失われてしまった為に軌道が確定できなかったのだが、2005年になって小惑星「2003 WY25」と軌道が一致する事がわかり、ダストトレイルシミュレーションから今年再び流星群の発生が予測されていたそうだ。
残念ながら極大は日本時間の12月2日8~10時なので日本からの観測は難しいが、流星研究家の佐藤幹哉さんがスペイン領カナリア諸島ラパルマ島へ遠征。数日悪天候が続いていた状況だったものの、0:45~1:15の30分間観測に成功(30分で6個:HR=12)したそうだ。
南極観測船「宗谷」での観測者である中村純二先生も同行され
なお、流星の速度は、流星群の中では非常に遅く約10km/秒です。速度が遅いことで知られる10月りゅう座流星群(ジャコビニ群)のさらに約半分の速度です。と「ゆっくりと流れる」という特徴まで確認できたそうなので、御年91歳にして遠路はるばるカナリア諸島までご同行された甲斐があったと言えよう。
「ゆっくりと流れる流れ星」、いつか観てみたいな。
【参照】
●アストロアーツ http://www.astroarts.co.jp/index-j.html
┣星ナビ12月号は「はやぶさ2」と「ほうおう座流星群」 2014年11月4日
┣1日~2日夜、幻の「ほうおう座流星群」がよみがえる? 2014年12月1日
┗幻の「ほうおう座流星群」がよみがえった 2014年12月2日
●佐藤幹哉の流星研究ウェブページ http://meteor.kaicho.net/
┗2014年のほうおう座流星群の観測
●Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/
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