台所の湯沸器が壊れたので、新しいのに替えてもらった。以前に比べて随分と薄くなった事もあるが、やっぱり新しいのはちょっと嬉しい。
パロマのPH-5BRE 10.5kW(9,000kcal/h) |
ごらんの通り新しい湯沸器はこの夏に騒動を起こしたパロマ製。折しも今日欠陥を認める報告書を提出したが、製造終了後すでに17年以上経過した製品を捕まえて「容易に不正改造できること自体が製品欠陥に当たる」という経済産業省の強引な論理に屈した印象を感じる。
問題の根幹が第三者委の報告の言う「問題は事故が多発した時点で事故機種などの点検や回収はもとより消費者への注意喚起も行わなかった会社の体質や当時の通産省の対応」という見解は納得できるものだ。勿論、最も重大な責任があるのはパロマである事はいまさら疑う余地も無いわけで、保守まで含めて製品である考えれば「欠陥製品」だったと言えなくはない。しかし、自主回収を始めた後で「欠陥商品」呼ばわりしたところで新たに得られるモノは何も無いように思われる。
にもかかわらず「容易に不正改造できること自体が製品欠陥に当たる」と言い続ける経済産業省の一方的な対応は、パロマをスケープゴートにして自らの責任をうやむやにしているようにしか思えず、ある種の胡散臭さをぬぐい去ることができない。
いずれにせよ、結果的に直方工場のパート55人が解雇された事実には胸が痛む。今回の件でパロマが潰れるような事になったらそれこそ2次被害はさらに拡がる。雪印牛肉偽装事件を例に挙げるまでもなく、責任の無い末端の人々が真っ先に切られる状況をどう思っているのであろうか。再チャレンジを政策の柱に唱える首相に聞いてみたい。
【参照】
●パロマ http://www.paloma.co.jp/
┗お詫びとお願い 平成18年 7月
●経済産業省 http://www.meti.go.jp/
┣パロマ工業(株)製瞬間湯沸器による一酸化炭素中毒事故の再発防止について 報道発表 2006年7月14日
┗パロマ工業株式会社に対する緊急命令について 2006年8月30日