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7時過ぎに起床。最後の朝だけにちょっとアンニュイな気分に浸りつつ、TVを観ながら朝メシ代わりにロールケーキをむさぼり喰う。 今朝もニュースは武富士弘前支店の強盗放火殺人の犯人逮捕。到着した1日になぜか「似顔絵はよく出来ているのになかなか捕まらないねぇ」と話をしたばかりだったが、なんという偶然か。いや、単なる偶然なんですが。 今日は午後の飛行機で離道しなくてはならないが、言い換えるとまだ午前中は余裕で遊べるという事。ならば最後は温泉でのんびりしましょうか、という事で9時前にスタート。目的地は新千歳空港からも比較的近く、また7年前の旅でも最後を飾った思い出の地、支笏湖だ。 1時間程で千歳市の中心部を抜け、道道16号支笏湖公園線に入ると雪が降り始めた。
この道は7年前に走ったルート。道路自体はところどころ改良されてはいるものの、周囲の風景は当時と殆ど変っていない。『クマに注意』の看板にビビりつつ、なだらかな長い勾配をMTBで汗だくになりながら登った記憶が蘇る。が、6月と3月でこうも雰囲気が違うかと考えると非常に感慨深い。 暖かいクルマの中で昔話に花を咲かせていると、対向車線を1台のチャリダーがすれ違って行った....。うおぉっ(@_@) この季節に…やはり強者はいるものだ。孤高のチャリダーに拍手。 我々もこの道を戻る事になるのだが、その時には彼が無事に下っていてくれる事を祈るだけだ。 10時40分に丸駒温泉旅館に到着。小降りながら雪も降り続いていて、露天風呂にはまさにおあつらえ向きである。
「日本秘湯を守る会」にも加盟している大正4年創業の老舗旅館というのでかなり骨董価値の高い建物を想像していたが、期待に反したモダンで立派な建造物にちょっとガッカリ。 支笏湖の水量に合わせて温泉の深さも上下するという天然露天風呂は実にイイ雰囲気。ちなみに晴れていれば湖の向こうに樽前山が観えてさらに絶景なのだろうが....。湯加減はちょっと温めだったが、これも自然のなせる業なので致し方あるまい。 また内湯の方にもデッキタイプの露天風呂とサウナがある。こちらの露天風呂は鉄分が豊富な赤褐色のお湯でまた違った味わいがあり、2度楽しめる。 丸駒温泉旅館 千歳市幌美内番外地 TEL:0123-25-2341 大人\1,000 ちなみに7年前は少し手前のいとう温泉に入ったのだが、冬期は休業中らしい。またその時は支笏湖ユースホステルに泊ったのだが、はるばる延岡から来たカワイイ女性と一緒になったっけ。 彼女は渡道してきたばかりでこちらは離道する前夜というタイミングの妙、同じ九州出身という事もあっていい感じで盛上がった事を鮮明に思い出した。結局名前も訊けなかったんだが、1ヶ月近くに渡った北海道の旅でも一番印象深かった出逢いである。確か彼女はその後礼文島に向かうと言っていたが、今頃どこで何をしているのだろう? な〜んていうほろ苦い想い出を支笏湖から引揚げて、11時50分に丸駒温泉旅館を後にする。 あれから7年…人として少しくらいは成長しただろうか?>自問自答 |
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千歳の市街地に入っても雪は小康状態。どうやら天気予報通り今日は一日降り続くようだ。YANOにとってはまさに願ったり叶ったりのなごり雪である。 最後のランチはやはり北海道地場のファミレス、ステーキのビクトリアに白羽の矢を立てる。と言っても日替わりランチにサラダバーを付ける程度だが、\1,000未満でお腹いっぱい食べられ大満足なランチであった。 そして14時前に新千歳空港に到着。多大な世話になった友人に別れを告げてチェックイン。帰りも1/50を狙って自動チェックイン機を選んだが、当然のように当らず。やはり無欲でなくては幸運は転がってこないのだ。 大混雑の土産物フロアでお約束の六花亭のマルセイバターサンドとストロベリーチョコ、ホワイトデー向けにロイズの生チョコを買い込み、手荷物検査場を通過。 あとは待合室のイスに腰かけ、搭乗までの30分程をぼんやり広い窓の外に広がる北の大地との惜別に当てる。 この白い大地で何か光明を見出す事ができたのか?それはまだわからない。 "はるかなる空の果て、想い出が駆け巡る"
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本日の移動距離 1531.9 km
総移動距離 4525.5 km
撮影:NIKON COOLPIX 800
完
"何処へと鳥は鳴き 夢出ずる国をゆく
世の中は ああ世の中は なぜこんなに急いてと流れゆく
咲く紫は 旅路を彩どる"
lyrics by 桑田佳祐
JASRAC 無届け