PC Watchに100Mbpsの契約でも1Gbpsでの通信が可能という記事を発見。
日本ネットワークイネイブラーより |
興味深く読んでみたところ、
v6プラスとは、一言で言うと、NTT東西の次世代ネットワーク(フレッツ光)をベースとした、IPv6 IPoE + IPv4 over IPv6となる。と書いてあったが、「次世代ネットワーク」というのはNGNの事であり、IPv6も含め今ではもう当たり前に使われている技術ばかりで特に目新しい事は何も無いし、PPPoEが不要になったとしてもプロトコルオーバーヘッドは微々たるものだろう。要は
だが、プロバイダの回線/設備を経由しなくなることで、これまでの混雑を回避できるようになるのはひじょうに魅力的だ。と書いてあるとおり、固定回線でも通信速度制御を実施するケースを謳うようになったプロバイダの回線設備を迂回しているので、利用者が増えて混雑するゴールデンタイムにも遅くならないというだけの話のようだ。
さらに
しかも、元の契約が100Mbpsだったとしても、v6プラスを利用すると、自動的に下りが最大1Gbpsとなるのだ。この場合も、追加費用はゼロ。100Mbpsプランの契約で、混雑が少ない1Gbpsプランを利用できるのだ。そんなうまい話があるかと思われそうだが、@niftyのページに書かれているとおり、本当にそうなのだ。という事なので笑ってしまったのだが、そもそもv6プラスで書かれている「ISP事業者」の"ISP"="インターネットサービスプロバイダ"であり、まさに@niftyやBIGLOBEだったりするわけで、「インターネット接続サービスを提供する通信事業者」たる自前の設備を使わないというのは自らの存在意義を否定しているんじゃね?って気がする。
もっとも、v6プラスユーザーが増えると、そこが混雑してまた遅くなる可能性もないとは言い切れない。…言い切れないんじゃなくて、間違いなく遅くなるよ。今よりはマシと思うけれど。
当然、当事者がそんな事に気付いていないわけは無くKDDIに買収されたBIGLOBEは今年8月からJNEのサービスによるv6プラスに換えて自社接続によるIPv6オプションを開始したそうなので、IoT接続などを踏まえた新しいネットワーク構築が個人向けISP接続事業再編のポイントになりそうだ。
【参照】
●PC Watch https://pc.watch.impress.co.jp/
┗【買い物山脈】移行費用ゼロ。v6プラス乗り換えで自宅のネットが数十倍速くなった ~100Mbpsの契約でも1Gbpsでの通信が可能 2017年10月23日
●INTERNET Watch https://internet.watch.impress.co.jp/
┣NEC、ISP子会社「BIGLOBE」の売却を正式発表、日本産業パートナーズへ 2014年1月30日
┣NEC「BIGLOBE」の売却について説明、ブランドやサービスは当面そのまま継続 2014年1月30日
┣「NECビッグローブ」が「ビッグローブ」に社名変更、NEC傘下から新体制に 2014年4月1日
┣ビッグローブ事業方針説明会、「3~5年後の上場を目指す」古関社長 2014年4月8日
┣創業30周年を迎えたニフティ、「IoTでナンバーワン企業を目指す!」~三竹兼司社長インタビュー 2016年2月4日
┣富士通、ニフティ株の公開買い付けを実施、完全子会社化へ 2016年4月28日
┣富士通、子会社ニフティの個人向けISP事業を売却か 2016年10月14日
┣KDDIがビッグローブを完全子会社化へ 総額約800億円で
┣富士通、ニフティの事業を再編 ISPなどコンシューマ向け事業はノジマが買収 2017年1月31日
┣BIGLOBE、今日からKDDIグループに 2017年1月31日
┗ニフティ、固定回線で通信速度制御を実施、通信量の特に多いユーザーが対象、IPv6は対象外 2017年5月22日
●ゆるっと分かるv6プラス https://v6-hikari.net/
●日本ネットワークイネイブラー株式会社 http://www.jpne.co.jp/
┣v6プラス
┗v6プラス「固定IPサービス」
●@nifty https://www.nifty.com/
┗v6プラスのご案内
●BIGLOBE会員サポート http://support.biglobe.ne.jp/
┣IPv6接続「v6プラス」のご案内
┗IPv6オプションのご案内
●Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/
┣PPPoE
┣V6プラス
┣フレッツ網におけるIPv6
┣ニフティ
┣BIGLOBE
┗インターネットサービスプロバイダ