ナフコに行ったところプロモーションで太陽光発電の見積りを取った。
太陽光発電の見積り書 |
要はローンの支払い額を相殺できる程度の売電が見込める物件に対して「太陽光発電のモデルハウス、施工例」としてパネルメーカーからプロモーション価格で下ろしてもらえるので、設置しませんか?というヤツだ。
実際に窓口となったのは日本ライフサポート株式会社。ウチの屋根は傾斜がキツく出窓や段差がある事から大した枚数のパネルは置けないだろうと思っていたのだが、見積りでは出力5.2Kw規模の設置が可能との事。最近のパネルは効率が良く、設置の自由度もだいぶ上がったようだ。
肝心の設置費用は諸々で70万円以上の値引きがあって、208万円。おー、ちょうどクルマ1台分か。15年180回のローン(年利2.35%)にすると月々の支払いは1万4千円程となる。
対して、太陽光発電の出力が月平均430~440kwh見込める事から、売電単価が35円として1万5千円程度の売電収入が得られるので、計算上ローンの支払い額はペイできる事になるのだが、まずここに最初の落とし穴。売電対象は自家消費の余剰発電のみなので、共働きではなく日中もエアコンなどで電力消費がある我が家では売電収入は少なくなる。勿論、その分電力会社に払う電気代も減るのだが、売電単価の方が高いので比較すると若干不利に働く。
ソーラーパネル自体は25年以上持ちそうだが、最も寿命が短いパワコン交換の費用30万を10年で案分するとさらに毎月2,500円ほど上乗せして考える必要があるので、売電収入だけでローン支払い額を相殺し「機器代ゼロ円」とするのは難しそうだ。
深夜電力利用のエコキュートを併用する事で給湯に掛かるガス代も節約できて良いと言うものの、80万円の設備費が月額4~5千円の負担と考えるとトントンじゃないかな…。深夜電力契約だと逆に日中利用分の電気代は今より割高になる事から、これまたやっぱり我が家では不利に働きそうだ。
昨年10月に書いたように「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」(FIT)も先行きが怪しい。10年後の買い取り価格は間違いなく下がるはずだし、今年から電力会社からの遠隔操作で売電出力が抑制可能となる事を考えると残りの5年は更に足が出る可能性が高い。
そうはいうものの、相応の売電収入が得られるし、電力会社に支払う電気代自体も下がる。支払いが終われば太陽光発電装置自体は自分のものになるので、まるまる損するわけでは無い。あくまでも「売電収入でローンの支払い額を相殺できる」という宣伝文句は鵜呑みにしちゃいかんという事だ。
寿命が10年ほどとランニングコスト観点で一番のウィークポイントであるパワーコンディショナーもまだまだ改良が期待できるし、パワコン不要のマイクロインバーターもあるそうだ。3月に紹介したSMART V2Hやテスラから発表された10Kwhで3500ドルの家庭用大型バッテリーなどによる蓄電システムも現実的になってきた事から、家庭内の電力設備や家電機器などを総合的に制御するHEMS(ヘムス)への対応も視野に入れておきたいところなので、もう一段ステップアップする余地が残っている。
取り敢えず売電単価が2円下がったとしても売電収入は月800円下がるくらいだし、今回は焦らずに導入見送りとする事に。
【参照】
●ホームセンター・ナフコ http://www.nafco.tv/
●日本ライフサポート株式会社 http://www.nls-k.co.jp/
●なっとく!再生可能エネルギー http://www.enecho.meti.go.jp/
┗固定価格買取制度
●ITmedia ニュース http://www.itmedia.co.jp/news/
┗Tesla Motors、家庭用大型バッテリー「Powerwall」を発売へ 3000ドルから 2015年5月2日
●Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/
┣再生可能エネルギー
┣太陽光発電
┗固定価格買い取り制度