NTTドコモが先日デモンストレーション公開を実施したLTE-Advanced(通称・LTE-A)による高速通信サービス「PREMIUM 4G」を3月27日にサービスインする事を発表。
NTTドコモより |
受信時最大225Mbps/送信時最大50Mbpsのスペックで全国22都道府県の都市部から開始。2015年度には全国主要都市へのエリア拡大と下り300Mbpsへの増速を予定している模様。
第4世代移動通信システムであるLTE-Advancedはいくつかの独立した技術で構成されており、スペック的には「4G LTE」受信最大150Mbps対応の基地局が2万を突破したauが先行しているキャリアアグリゲーションがその目玉。
ドコモも下り最大150MbpsのLTEサービスを提供済みだが、1.7GHz帯(20MHz幅)が使用できる東名阪限定で、全国バンドの1.5GHz帯や2GHz帯は15MHz幅である事から112.5Mbpsに留まるのが実情。この2バンドを束ねた30MHz幅で225Mbpsにしようというのがキャリアアグリゲーションの役割だ。
詳細はEngadgetの記事が詳しいが、
LTEでは5MHz単位で最大20MHzまで帯域幅を増やし通信を高速化できますが、20MHzを超えて帯域幅を増やすには異なる周波数の帯域同士を束ねるキャリアアグリゲーション(CA)が必要。NTTドコモでは2つの周波数の帯域を束ねる2CC CA導入により、LTEで規定される帯域幅と通信速度のクラスでは「カテゴリ 6」のLTE-Advancedを提供します。他にも「アドオンセル」や「高度化C-RANアーキテクチャ」といった技術により、カタログスペックに現れない通信トラフィック集中エリアでの実効速度アップや通信安定化も狙っているという事なので、注目したい。
なおカテゴリ 6では規格上 20 + 20MHzを束ねて計40MHz幅まで同時利用できますが、NTTドコモでは保有する帯域の制約から、束ねられるのは20+10MHzまたは15+15MHzの 計30MHz幅 に留まります。このため受信時最大速度はカテゴリ6ながら300Mbpsには届かず225Mbpsとなります。なお例外的に極一部のエリアでは計35MHz幅を束ねて262.5Mbpsのサービスを提供します。
【参照】
●ケータイ Watch http://k-tai.impress.co.jp/
┣下り最大150MbpsのLTE、ドコモが10月に東名阪でスタート 2013年7月26日
┣LTEから次世代を見据えた各社のネットワーク戦略 2014年9月19日
┣ドコモのLTEは“フルLTE”、1.5GHz帯と1.7GHz帯をフル活用へ 2014年9月17日
┣CAは来春、その次は262.5Mbpsへ、ドコモ加藤社長が示す“少し先の未来” 2014年9月30日
┣ドコモのLTE-Advancedが3月に登場、その実力は 2015年2月5日
┗ドコモ、下り225Mbps「PREMIUM 4G」3月27日開始~22都道府県の都市部から 2015年2月25日
●Engadget 日本版 http://japanese.engadget.com/
┣ドコモ、受信時225Mbpsのカテゴリ6 LTE-Aを3月開始。新技術「高度化C-RAN」導入、エリアは都心部から 2015年2月11日
┣ドコモ、受信225MbpsのLTE-A商用サービス PREMIUM 4Gを3月27日開始。15年度内300Mbpsに高速化 2015年2月25日
┗ドコモ、PREMIUM 4G発表会で最高235Mbpsを実測アピール。レモンティーとどら焼きも配布 2015年2月25日
●ギズモード・ジャパン http://www.gizmodo.jp/
┗ダンチに速いドコモの「PREMIUM 4G」始まります 2015年2月25日
●GIGAZINE http://gigazine.net/
┗ファイルDL速度がLTEの1.5倍超になる国内最速225Mbpsの「PREMIUM 4G」をドコモが3月27日から開始 2015年2月25日
●NTTドコモ https://www.nttdocomo.co.jp/
┗国内最速となる受信時最大225Mbpsの次世代ネットワーク「LTE-Advanced」を提供 2015年2月25日
●Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/
┣第3世代移動通信システム
┣第4世代移動通信システム
┣Long Term Evolution
┣NTTドコモ
┗Xi (携帯電話)