総務省が発表した「SAQ2(サクサク)JAPAN Project」。サッカー日本代表、通称「ザックジャパン」関連の事かと思ったらさにあらず。
東京オリンピック/パラリンピックが開催される2020年を見据え、訪日外国人向けの無料Wi-Fi環境などを整備するためのアクションプラン…という事だが、真っ先に上げられたパブリックなWiFi環境や、プリペイド式SIMカードによるモバイル通信環境の整備というのは地方自治体や民間レベルで現実にどんどん展開されているので、今更政府が旗を振う必要がどこにあるのかと思う。
一方、INTERNET Watchの記事でも触れられている「外国人旅行者の“技適なし”端末の取り扱い」についてはナイスな着目で、確かに大出力で電波障害などを誘引する邪悪な無線装置などを排除する為に「技術基準適合証明」が必要というのは理解できるのだが、グローバルモデルの携帯端末でもいちいち日本独自の証明が必要というのはいかにも世知辛い印象でなんだか切ない。
日本の「技術基準適合証明」があったところで対応バンドや通信方式の違いがある(例えばmova端末はもう使えない)し、キャリアロックやSIMロックなどの妙な足枷もあるので、実際に通信ができるかどうかはまた別の話だ。
どうせならば外国人旅行者に限らず広く国民に喜ばれるよう、欧米の認証も国内のそれと同等と認めるとか、大胆な規制緩和を期待したい。
技適だけでなく、携帯電話への課税検討とかやってる暇あったら売上高の0.2%と激安に設定されているテレビの電波利用料とかも見直して欲しいね。消費税アップの一方で電波利用料下げ、改正電波法が成立 携帯会社の負担軽減とか、どう考えてもアンバランスでしょう。
TPPや集団的自衛権よりも、電波オークションを実現して国債を少しでも早く償還する方が優先だと思うのだけれど。
【参照】
●INTERNET Watch http://internet.watch.impress.co.jp/
┗訪日外国人の端末、技適なしでも“サクサク”通信可能に!? 制度見直しへ 2014年6月13日
●総務省 http://www.soumu.go.jp/
┗「 SAQ 2 ( サクサク ) JAPAN Project」の公表 2014年6月12日
●河野太郎公式ブログ ごまめの歯ぎしり http://www.taro.org/
┗電波利用料 2013年2月21日
●総務省 電波利用ホームページ http://www.tele.soumu.go.jp/
┣電波の利用ルール
┗電波利用料制度
●Wikipedia http://ja.wikipedia.org/wiki/
┣技術基準適合証明
┗電波利用料