23日に発生していたNTT西日本のひかり電話障害。
NTT西日本 フレッツひかり電話より |
日経ITProの記事によると、そもそもの原因は
呼処理サーバの処理能力は、同社の見積もりでは140トランザクション/秒だった。ところが実際には、120トランザクション/秒で処理能力を超えてしまったため、限界を超えたという。「サーバー単体での限界処理能力は140トランザクション/秒だった。だが実際にネットワークに接続した形で利用したら120トランザクション/秒程度でダウンしてしまった。IPネットワークはまだ新しい技術であり、見通しを誤った」(NTT西日本の森下俊三代表取締役社長)という事らしい。
ちょうど一月前にあった「ソフトのバグで通話の処理能力が10分の1だった」NTT東の件ほどではないものの、実際にネットワークを構成して行う負荷試験を行っていれば防げたはずであり、いずれにせよNTTの誇りであると同時に柱でもあった信頼性は揺らいだと言わざるを得ないだろう。
例え先進的な技術に不安要素があったとしても謝罪会見で
「これだけ大規模のIP電話網をIPv6で設計・運用するのは最先端の取り組み。何が起こるか分からない」などと社長が開き直るなんて、信ジラレナ~イ。
社会インフラを支える企業のトップたるもの、再び似たような事故を繰り返さないよう、謙虚に反省して頂きたい。
【参照】
●NTT西日本 http://www.ntt-west.co.jp/
┗「ひかり電話」のつながりにくい状況の原因及び対策の実施について 2006年10月27日
●日経ITPro http://itpro.nikkeibp.co.jp/
┣NTT東日本のひかり電話,連休明けの通話量増でつながりにくい状態 2006年9月19日
┣NTT東のひかり電話がまたつながりにくく,システム再起動のため 2006年9月20日
┣【続報】NTT東がひかり電話の障害状況を緊急報告,「原因は全力で究明中」 2006年9月20日
┣ひかり電話はなぜ止まったのか? 2006年9月22日
┣【会見速報】NTT東の高部社長が陳謝、「ソフトのバグで通話の処理能力が10分の1だった」 2006年9月25日
┣【速報】今度はNTT西日本のひかり電話で障害,9時半ごろからつながりにくい状況 2006年10月23日
┣【続報】NTT西のひかり電話障害,通話制限の実施でビジネスタイプにも影響 2006年10月23日
┣NTT西のひかり電話障害,2日目は通信規制でつながりにくく 2006年10月24日
┣NTT西日本のひかり電話障害続く,機器増設も実らず 2006年10月25日
┣NTT西日本のひかり電話障害,昨晩のサーバー再起動後は解消 2006年10月26日
┣NTT西がひかり電話障害の原因を発表、性能評価ミスがきっかけ 2006年10月27日
┗NTT西日本がひかり電話障害で謝罪会見,「人知を超える範囲」と森下社長 2006年10月27日