今朝午前7時40分頃、東京都の広い範囲と神奈川、千葉県の一部で停電が発生。「ゆりかもめ」が全面的にストップした他、JR京葉線、東京メトロ、都営地下鉄が止まり、相互乗り入れや接続する私鉄にも影響が出た模様。
フジTV、とくダネ!より |
土曜日の雷雨で相次いだ停電と合わせて改めて都会の弱点が浮き彫りになる一方で、オンラインシステムや通信網のダメージから全国的なマヒに拡がるような事は無かったのは、これまでのリスクマネージメントがそれなりに功を奏している事を表わしている。
さて全面復旧は約3時間後の午前10時44分。
「なんで基幹線の迂回にそんなに時間かかるんだろう?」と思ったのだが、報道によると「自家発電に切替えた箇所に突然給電すると、機器に障害が発生するので戸別に連絡・確認に時間が掛った」という事情があったそうだ。なるほど、なるほど。
午前11時30分までに東京23区内で発生したエレベーターの閉じ込め事故は58件。時間などを考えれば「意外と少なかった」と見るべきで、救出作業に携わるレスキュー隊のキャパなどを考えると、少なくとも最寄りの階まで移動して扉を開くくらいの電力を蓄電するバッテリーを義務付けた方が良いのでは無いかと思う。
銀行ATMは午前9時ごろまでに大半が復旧したが、コンビニATMは最大2時間半に渡って利用できなかったらしいし、携帯電話もビル内や地下街で予備電源を持たない屋内基地局が不通となったらしい。普段は「どこでも使える」ものの、いざという時に「使えるところと使えないところがある」というのも憶えておく必要がある。
3時間だとビデオの録画予約も完全に消えている可能性もあるし、自宅サーバーも止ってしまう事は必至。時期的に家を空けていた人は心配だろう。
「緊急用のラジオも電源が入らなくて…」とか「水道が出なくなって驚いた」という主婦には、こっちが驚いた(笑)。「ヒヤリ」で見えてくる問題点と、1度痛い目に遭わないと気付かない人は結構多い。
【参照】
●読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp/
┣首都圏の139万世帯が停電、交通機関にも大幅な乱れ 2006年8月14日
┣たった1か所の送電線で…猛暑の首都混乱 2006年8月14日
┗銀行・工場…首都圏大停電で混乱、危機管理の徹底必要 2006年8月14日