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Last-modified: 2024-04-10 (水)


[一語一絵]

メイドカフェのサービスは接待か? / 2005-10-26 (水)

久住高原の道
9/25 竹田市久住町にて

この夏、九州におけるメイドカフェの先駆けとなった[External]よかちゃ[External]天神スタイル

9月に揃って[External]風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(通称:風営法)の届出を出したそうだ。

風俗営業と言ってもいわゆるアダルトな世界の「性風俗関連…」ではなく比較的健全な「接待飲食等営業」だ。

ただゲームセンターとは違って十八歳未満の入店は禁止となる事から自ずと中高生が門前払いとなり、イメージ的にも営業的にもダメージは避けられない。

[External]スポニチANNEXの記事によると

喫茶店なら従業員は「接客」をしているだけとされ風営法の許可は不要。しかし、2店を経営する会社は、警察から「接待」とみなされ、許可が必要になるのではないかと考えて、福岡県警中央署に相談に出向いたという。
と、業者側の自主的な動きに見える。

しかし、今や数十店を数えるメイドカフェのメッカ秋葉原を含め他所で風営法の届出を出したと言う話は聞いた事が無い。当然先行店をリサーチ済みであるはずの業者側がわざわざヤブヘビを突くようなアクションをするだろうか? しかも営業開始後というタイミングを考えると常識的には理解し難い話だ。

ポイントはウェイトレスが客のコーヒーに砂糖やミルクを入れたりするサービス接待に該当し、第二条 二

待合、料理店、カフエーその他設備を設けて客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業
に抵触するという事らしい。なお接待とは第一章 総則 第二条 3において
この法律において「接待」とは、歓楽的雰囲気を醸し出す方法により客をもてなすことをいう。
と定義されている。

専門家ではないので法解釈はわからないが、行った事のある一般人の実感として"歓楽的雰囲気"という文言にはだいぶ違和感がある。小料理屋の女将さんや仲居さんによるお酌と比較してもサービスレベルは低いと思うのだが、どうだろう?

ただ秋葉原[External]@ほぉ~むcafeで実施しているゲームやプリクラ等のサービスを考えると、将来歓楽的雰囲気を醸し出す接待にエスカレーションする懸念も当らずとも遠からずという気がする。メイドカフェのメッカ秋葉原を管轄する東京都公安委員会がどう動くか、動かないか、注目だ。

ところで[External]MSN-Mainichi INTERACTIVE。本文記事に

人気急上昇中のメード喫茶の接客に行き過ぎがないよう、警察が事前に「イエローカード」を示した形だ。
と書いたのに対して[External]「メード喫茶:福岡県警 行き過ぎ2店にイエローカード」というタイトルは悪意に近い偏見を感じるのだが。

しかし片仮名で「メード」て書かれると化粧品メーカーみたくて、こっちもちょっと違和感あるな。

【参照】
●スポニチANNEX http://www.sponichi.co.jp/
福岡で「メイド喫茶」に警察が警告 2005年10月16日
●MSN-Mainichi INTERACTIVE http://www.mainichi-msn.co.jp/
メード喫茶:福岡県警 行き過ぎ2店にイエローカード 2005年10月19日
●法令データ提供システム http://law.e-gov.go.jp/
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律
●よかちゃ http://www.yocacha.com/
●カフェレストラン 天神スタイル http://www.tenjinstyle.com/
●きっさ ぱるてぃーる http://www.oan.ne.jp/~partir-partir/


[一語一絵/IT系]

XOOPSにXSS脆弱性 / 2005-10-25 (火)

阿蘇を望む
10/16 亀石峠にて

コンテンツ管理システム XOOPSクロスサイトスクリプティング等のセキュリティホール(脆弱性)が報告されている。悪意を持った第三者がこの問題を突いてスクリプトを埋め込む事で、Cookieをから情報を盗まれたり、セッションハイジャック・なりすましといった悪用を受ける事がある。

このXOOPSPHPMySQLをプラットフォームとしたサーバソフトウェアなので、一般ユーザーが心配する必要はない。逆に心当りのあるWeb管理者は速やかに最新版へアップデートしよう。

ちなみにXOOPS[External]rNoteと一緒に検討したソフトのひとつで、JP版と国際版に別れている事で速やかな改修作業などが心配だったのだが、心配するほどの事は無かったようだ。

選定のポイントとしては、XOOPSがフォーラムや会議室などを主としたコミュニティサイトの構築に向いてる反面、記事をアップロードして構築するサイトにはちょっと向いてない印象があり、[External]rNoteの導入に至った経緯がある。

【参照】
●日経ITPro http://itpro.nikkeibp.co.jp/
コンテンツ管理システム「XOOPS」にセキュリティ・ホール,SQLインジェクションなどを許す 2005年6月30日
コンテンツ管理システム「XOOPS」にクロスサイト・スクリプティングなどの脆弱性 2005年10月25日
●XOOPS Cube http://jp.xoops.org/
XOOPS 2.0.13a JPリリース 2005年10月25日
●情報処理推進機構(IPA) http://www.ipa.go.jp/
JVN#77105349:「XOOPS」におけるクロスサイト・スクリプティングの脆弱性 2005年10月24日
●情報処理推進機構(IPA) http://www.ipa.go.jp/
SNS Advisory No.85 XOOPS Multiple Cross-site Scripting Vulnerabilities 2005年10月25日


[一語一絵/IT系]

Mocbot / 2005-10-24 (月)

10月12日に公表されたWindows 2000/XPのセキュリティ・ホール[External]MS05-047を悪用して感染するボットMocbotが現れた。

最近急激に増えてきているのが、このボットと呼ばれる種類のマルウェア(ちなみにマルウェアというのはウィルスやワーム、スパイウェアなどの悪質なソフトウェア全般を指す)

ボット感染によってパソコンやデータが破壊されたりすることはないが、乗っ取られたり踏み台にされると知らないうちに攻撃に荷担する危険性が高いので、早急に[External]Windows Updateしよう。

【参照】
●日経ITPro http://itpro.nikkeibp.co.jp/
ネットの脅威「ボット」の実態をつかめ!---国内の深刻な状況が明らかに 2005年8月31日
「ボット機能を持つウイルスが多数出現,加害者にならないために対策を」---IPA 2005年10月6日
ボットネットの怖さを“体感”,国が本腰を入れる対策プロジェクトとは? 2005年10月19日
MSが10月のセキュリティ情報を一部更新,ダウンロードセンターからパッチを入手したユーザーは注意 2005年10月21日
10月に公開されたWindowsのセキュリティ・ホールを突くボットが出現 2005年10月24日
●@IT http://www.atmarkit.co.jp/
変幻自在なBOTの正体を暴く 2005年9月22日
星野君のWebアプリほのぼの改造計画
第1回 セミナー申し込みフォームがスパムの踏み台? 2005年10月15日
●情報処理推進機構(IPA) http://www.ipa.go.jp/
対策のしおり - ボット対策、スパイウェア対策 - 2005年10月20日
●マイクロソフトTechnet http://www.microsoft.com/japan/technet/
プラグ アンド プレイの脆弱性により、リモートでコードが実行され、ローカルで特権の昇格が行なわれる (905749) (MS05-047) 2005年10月12日


[一語一絵]

日本シリーズ第2戦を終えて / 2005-10-23 (日)

この週末、福岡のローカル番組では早くもプレーオフの見直し議論が高まっていた。中でも「なるほど」と思ったのが、TNCのプロ野球解説者池田親典氏のアイディア。

まずレギュラーシーズンはそのままリーグ戦の1位をリーグ優勝として表彰。その後、セリーグの1位とパリーグの2位、パリーグの1位とセリーグの2位でプレーオフを戦って、それぞれの勝者が日本シリーズを戦うという枠組みだ。

同一リーグでの直接対決が無くなる事でレギュラーシーズンの価値を下げるような印象もなくなる。また今日か明日かと指折り数えて優勝決定を待つワクワク感も味わえる。準備期間が確保できる事からも記念グッズにも力を入れられるだろうし、商業的にも良さげだと思う。というわけで個人的にイチオシとしたい。

さて日本シリーズ。第1、第2ステージを勝ちあがったプレーオフの勢いそのままに、2試合ともマリーンズが10点を挙げて圧勝。ふと3連勝の後に4連敗を喰らった某バファローズを思い出したが、あの時に「…より弱い」と例えに出されたのが確かロッテ。

実際にはお立ち台の加藤哲郎が口にした言葉ではなく、[External]こんな経緯から尾鰭が付いたようだが、今では全く逆の立場にあるというのはなんたる因縁。まさに諸行無常の響きと言えよう。


[一語一絵/IT系]

ながさきITモデル / 2005-10-22 (土)

長崎県は「電子自治体構築の基本方針」に沿って電子県庁システムのソースコードを公開した。今回公開されたのは以下のシステム。

  • 統合メインメニュー
  • 年次休暇システム
  • WEB職員録システム
  • データベースダンプ
  • 文書保管システム
著作権は長崎県が保有するが、お馴染み[External]GPLの考えに基づいて無償で利用する事が可能だ。

出島の風景
2004/05/09 長崎市出島にて

これは金子原二郎長崎県知事の肝入りによって[External]日本総研からCIO(最高情報責任者)に迎えた島村秀世氏が発案した“ながさきITモデル”の一環だ。

“ながさきITモデル”で最も注目を集めたのがシステムの仕様策定を外部に発注するのではなく県職員が作成するようにした事だ。これで大手ベンダーが自社に都合が良いように仕様を決めてしまう悪しき慣例を排除し、競争入札も健全になり活性化する事が予想される。また県が率先して案件を小分けする事で、小規模ベンダーにも応札できるようになり、ひいては地場ITベンダーを潤わせまた力を底上げするというビジネスモデルの根幹を成す戦略的な施策である。

一連の案件では狙いどおり[External]ドゥアイネットという従業員10数名の小規模ベンダーが受注して注目していたのだが、こうしてソースリリースに至ったという事からも順調に船出をしたと言えよう。

今回の件は、開発システムをオープンソースとして公開したのが目玉なのだが、一般に公開する事によって経験や資産に勝る大手ベンダーだけでなく、経験の乏しい地場の小規模ITベンダーにも応札をしやすくするという狙いがある。無償なので市町村などの他自治体でも調達コストを下げ、開発期間も短くできるというメリットも期待できる、といい事ずくめのように映るが、発注する自治体側でもそれなりに勉強して眼力を養っておかないと痛い目に遭うのは間違い無い。

後を追う自治体がどれほど現れるか、注目したい。

政府も「e-japan」という掛け声だけでなく、こういう実のある施策を打ち出すくらいの甲斐性があればいいのだが。

【参照】
●日経ITPro http://itpro.nikkeibp.co.jp/
長崎県庁,民間からオープンソースに詳しいITマネジャを募集 2003年1月27日
長崎県,オープンソースの自治体システム構築のビジネスモデル特許を出願 2003年7月23日
「抵抗と戦い自治体の『丸投げ意識』を変えた」!)!)長崎県総務部参事監 島村秀世氏 2004年10月5日
「オープンソースを活用し自治体間でアプリを共有」---米マサチューセッツ州 CIOが「OSSとe-ガバメント」会議で報告 2004年11月19日
オープンソースで育て! 日本のソフト開発力 2005年3月30日
長崎県、電子県庁システムのソースコードを公開 2005年10月21日
●オープンソースベンダーフォーラム長崎 http://osvfn.com/
●株式会社ドゥアイネット http://www.doinet.co.jp/
●マイクロソフト http://www.microsoft.com/japan/
┗シリーズ 電子政府・電子自治体に挑んだ人たち
  第2回 長崎県庁 CIO 自らの仕様書づくりから始まった電子決裁システム
●長崎県 http://www.mm.pref.nagasaki.jp/
メルマガ長崎県 バックナンバー 2003年10月01日 vol.046 2003年10月1日

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1: しん (11/06 04:03)
大学の卒業論文でながさきITモデルのことを扱っているので参考になりました。
参考サイトとして論文にURLを載せることがあるかもしれないので、そのときは
またコメント書きます。
2: YANO (11/06 08:44)
こんにちわ、この記事がお役に立てたのは自分としても嬉しいですが、
ネットの情報を集めて自分の考えを書いただけで、必ずしも事実に基づいてるわけではないですよ。
つまり私も信憑性に関しては100%の保証するところではないという事は認識しておいてください。
論文の裏付けとして採用するのならば少なくともそれなりに信憑性の担保が必要ではないかと思います。
個人のWebサイトに権威を感じるのは改めた方が良いです。
もちろん大新聞社だから100%真実とも限りませんけどね。