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Last-modified: 2024-04-08 (月)


[一語一絵/ツーリング/2002]

東京帰着〜夢の跡 / 2002-04-29 (月)

太平洋上を航行中
おがさわら丸にて

昨夜は前線部分の通過もあって多少揺れたが、ユースの仲間10人で談笑に興じていた事もあってほとんど不快感を感じる事も無く楽しく過ごせた。行きの船の経験でだいぶ慣れたのだろう。

またしても朝5時に目覚めたので朝日を見にデッキに出ようと思ったが、海が少し荒れてデッキまで波を被っていた為に閉鎖中。デッキの出入口で窓越しに登る朝日と沈む月を観ながら、みのりんと旅談義に花が咲く。

9時からの機関部・操舵室見学会に参加した後は、船室でTVを見たり船内をウロウロしたりして暇を潰す。このあたりが一番退屈だったかな?

昼には波も穏やかになりデッキでサザンを聴きながらひなたぼっこ。14時、伊豆大島を通過すると行き交う船舶も増えて海上も賑やかになり、半面東京が間近な事を感じさせる。15時過ぎに東京湾の難所、浦賀水道を過ぎると12ノット程度にまでスピードダウン。アクアラインを過ぎると濁った海の色と排気ガス臭い空気の匂いという洗礼を受け、否応なく現実に引き戻そうとする力ともう少しでも楽園気分に浸っていたい気持ちが衝突する。

羽田沖に差しかかると、せわしなく離発着する飛行機の向こうに東京都心の高層ビルが見え始める。霞の中に浮かぶ様はまるで蜃気楼のようだ。この旅で一番キレイな夕焼けとそれを受けて輝く東京タワーが旅の終わりの切なさを倍増させ、いつしか言葉がため息に変っていった。

99人分のセンチメンタルを乗せた「おがさわら丸」は定刻より15分早い18時15分東京港竹芝桟橋に到着。下船後にユースの仲間達と記念写真を撮り、またいつの日かの再会できる事を祈って7泊8日の楽園生活は終焉を迎えた。